今回はピラニアが人を食べるという噂の真偽についてお話しします。
ノリスケさん。この前こんな動画を見たんだけど・・・
これはピラニアですか?メチャメチャ食いついてますね
これだけ食いつくってことはさ、もし人がピラニアの住んでる川に入ったらどうなるんだろうって思って
確かにピラニアには人を食べるなどという噂もありますね。
では今回は、その噂の真偽についてお話ししましょう
ピラニアは本当に人を襲うのか?
ピラニアといえば、アマゾンなど南米の川に住んでいる危険な魚としてみなさん認識されていると思います。
とても凶暴と言われており、人を襲って食べてしまうなどという噂もあるほどです。実際、過去にはピラニアに襲われて人が亡くなった例もありますからね。
もし本当に食べられてしまうとしたら、南米の川では絶対に泳ぐことができないでしょう。
しかし現地の人々は、川に入っても基本的に襲われることはほとんどないと言います。なぜでしょう?
彼らが特殊な能力を備えているからでしょうか?
いいえ、残念ながらそれは違います。
ということで、ピラニアが人を襲うことがないとされる理由について、これからお話ししていきます。
実は無害?ピラニアの生態
ピラニアは鋭い歯を持っている上に雑食なため、人間も襲って食べてしまうと思われてしまったのではないでしょうか。
ですが実際のところピラニアは、人が川に入ったとしてもすぐに噛みつくような真似はしないと生物学の専門家は話しています。
その理由はピラニアが本当は臆病な生物だから。テレビでは冒頭の動画のように、その凶暴性をオーバーに表現しています。その方が視聴者ウケはいいですからね。
でも本当は川の中で隠れて生活していて、自分よりも体の大きなものが現れると即座に逃げ出してしまうほどの怖がりさんなのです。
獲物を狙う時も大型を狙うのではなく、小さな魚や川に落ちてしまった雛鳥など、小型の弱い生き物を狙って捕食します。
また、川で死にかけていたり、死んでから間もない動物の肉を食べることもあり、このことからピラニアは川の掃除屋として『屍喰部隊(スカベンジャー)』と呼ばれることもあります。
ちょっとおバカなピラニアの群れ
このようにピラニアはとても臆病な性格なので基本的に単独行動することはなく、群れで行動します。
この群れは一度住処を決めてしまうと移動することがなく、干ばつなどで水が干上がるとその場に取り残されることになってしまい、他の動物たちの餌食となってしまいます。
・・・いや、そこは移動しようよw
命を捨ててまでも住処に留まるというのは少し面白いなと思いました。
ではどんな時に人を襲うのか?
ここまでのことを聞くと、「なんだ、みんなが騒ぐような魚じゃないじゃん」と思われたかもしれません。
しかし過去には実際に、ピラニアに襲われて死亡してしまう事故が起きたことがありました。他にも7歳の女の子が群れに襲われて小指を噛みちぎられてしまうという事件が起きたこともあります。
ではどのような時に、私たちヒトはピラニアに襲われてしまうのでしょうか?
それは出血している時です。ピラニアは血の匂いに敏感なため、興奮して襲いかかってくるのです。
また、水面を無闇に叩いて大きな音を出すようなことも避けた方が良いでしょう。
これもピラニアを興奮させてしまうため、襲われかねません。
それから乾季などで水量が減って食料が見つからず、飢餓状態にある時も要注意。
迂闊に川に飛び込むと、あっという間にピラニアに食われて骨にされかねませんよ?
実際、川を泳いで渡る動物も被害にあってしまうことがあるそうです。
今回の話のまとめ
ピラニアが人を襲う真偽についてお話ししました。
基本的には臆病で人間にとって無害なピラニア。
でも一定の条件下では、たとえ人間であろうと襲いかかるということがご理解いただけたのではないかと思います。
ピラニアに食べられて無残な姿になりたくなければ、彼らがお腹を空かせている時期に南米の川に飛び込むのはやめておくことをお勧めします。
それではまた次回、お会いしましょう!
ところで『屍喰部隊』のネタに気づいた方はいたでしょうか?
本来スカベンジャーは『腐肉食(または屍肉食)動物』などと書きます。
このネタについては『とある科学の一方通行(アクセラレータ)』という漫画を読むとわかります。
アニメにもなってますので、もし興味があれば一度視聴してみてください。
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