五要穴の原穴12穴。その取穴部位を画像付きで解説します！

以前にお話しした、経穴の中でも重要とされる『要穴』の取穴部位を解説していきます。一部のツボには参考の画像もついています。

取穴の基礎用語の解説と同身寸法を踏まえてからの方がより理解できると思いますので、まだの方は先にこちらを読むことをオススメします。

当サイトでツボをお教えする前に把握しておいてほしい2つの知識

　当サイトではツボの取穴の際に『同身寸法』と『骨度法』という方法を用いた説明を行います。　そこで、これらに関して説明をした記事を用意しております。　おそらくほとんどの方が初めて聞くであろう用語と思いますので、以下の記事を読...

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2020.12.14

原穴の取穴をしてみよう！

足厥陰肝経『太衝』

・部位：足背(足の甲)で第１・第２中足骨間(足の母指と第２指の間)。足背動脈拍動部に取る

・取り方：第１・第２中足骨間を指先の方から指頭で撫で上げたとき、指の止まるところに取る

足少陽胆経『丘墟』

・部位：足関節前外側で外果尖(外くるぶし)の前下方の陥凹部に取る

・取り方：抵抗をかけてそれに抗うように足の示指から小指を伸ばすと、長指伸筋腱が現れるので、その外側陥凹に取る

手少陰心経『神門』

・部位：手関節前内側で手関節掌側横紋上、尺側手根屈筋腱の橈側縁に取る

・取り方：手関節を掌側へ曲げたとき、横紋の尺側で腱を触れることができる。その外側縁に取る

『神門』取穴参考(黄色い点のあたり。赤は屈筋の腱を表す)

手太陽小腸経『腕骨』

・部位：手関節後内側で第５中手骨底部と三角骨の間の陥凹部、赤白肉際に取る

・取り方：小指の中手骨の内側を指で撫で上げると、急に感触が柔らかくなるところに出る。その陥凹部で表裏の境目に取る

『腕骨』取穴参考(赤い点のあたり)

足太陰脾経『太白』

・部位：足内側で第１中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際に取る

・取り方：第１中足骨の内縁(母指の付け根あたり)から指頭で上方へ撫で上げていくとき、指の止まるところで、表裏の境目に取る

『太白』取穴参考(赤い点のあたり)

足陽明胃経『衝陽』

・部位：足背で、第２中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部に取る

・取り方：第２中足骨底と中間楔状骨との間、動脈拍動部に取る

『衝陽』取穴参考(赤い点のあたり。なお青い点は、肝の原穴『太衝』の取穴参考)

手太陰肺経『太淵』

・部位：手関節前外側で橈骨茎状突起と舟状骨の間、長母指外転筋腱の尺側陥凹部に取る

・取り方：手関節前面横紋上で、橈骨動脈があるので、その拍動部に取る

『太淵』取穴参考(赤い点のあたり)

手陽明大腸経『合谷』

・部位：手背(手の甲)で、第２中手骨中点の橈側に取る

・取り方：第２中手骨中点外側に取る。押すと大抵、痛い

『合谷』取穴参考(赤い点のあたり)

足少陰腎経『太渓』

・部位：足内側で内果尖とアキレス腱の間の陥凹部に取る

・取り方：アキレス腱は体表から容易に触れられるので、内果とアキレス腱で線を結んで、その中点にある陥凹に取ると良い

足太陽膀胱経『京骨』

・部位：足外側で第５中足骨粗面の遠位、赤白肉際に取る

・取り方：第５中足骨粗面の前縁で表裏の境目に取る

参考：第５中足骨粗面の位置(足背を上から見たもので、黄色く囲ってあるところ)

手厥陰心包経『大陵』

・部位：手関節前面で長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋上に取る

・取り方：手関節を掌側に曲げると、中央に２本の腱(人によっては１本)が浮かぶが、それが腱で、その２本の間の最遠位の横紋上に取る。１本しか浮かばない人は、その腱の内縁に取る

手少陽三焦経『陽池』

・部位：手関節後面で総指新筋腱の尺側陥凹部、手関節背側横紋上に取る

・取り方：手関節後面横紋のほぼ中央、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取る。総指伸筋腱は中指を手の甲側に動かしながら、手首を指で触ると取りやすい

『陽池』取穴参考(赤い点のあたり)

おつかれさまでした

　以上で原穴の取り方についての解説は終了とさせていただきます。

　この取穴実技コーナーは不定期更新の予定ですので、次回はまた別のことをお話しすると思います。

　それではまた次回、お会いしましょう！