痔の中で最も厄介な存在と言われているのが痔瘻。この症状で初期に、あるものができるといいます。
また、痔瘻を放置していると恐ろしいことに最終的に肛門がなくなってしまう可能性さえあるのです!
今回は、そんな痔瘻についてお話ししていきます。
痔瘻の症状
みなさんが痔瘻の始まりと思っているお尻のおでき。実はこれは、正解であり不正解でもあります。
あのおできは、実は肛門周囲膿瘍と言われるもの。この段階であれば、切開して膿を出すだけで楽に治ります。ただ、その他の症状として、肛門の周りあるいは奥が腫れて痛んだり、場合によっては発熱や排便障害が出ることもあります。
しかし痔瘻になってしまうと直腸と皮膚が直接つながるトンネルが出来るため、膿が漏れ出て来るだけではなく、痛みや発熱も伴うようになってきます。
痔瘻では、肛門の中で細菌が入り込んでいく穴を一時孔と言い、これは肛門の分泌腺の開口部にあたります。対して皮膚から膿が出ている部分は二次孔と呼ばれ、この2つをつなぐトンネルのことをろう管と言います。
この段階まで来てしまうと手術しなければ完治はせず、投薬では単なる時間稼ぎにしかなりません。
放置しておくのは危険なため、早めに病院へ診察を受けにいきましょう。
なお、痔瘻の好発年齢は中年〜老年で、男性に多いと言われています。
もしも痔瘻を放置してしまうと・・・?
明確に症状があるのにも関わらず痔瘻を放置してしまった場合や、あまりにも症状が繰り返して肛門の括約筋が機能しなくなってしまうととどうなるのでしょうか。
その結末は・・・人工肛門(ストーマ)です。これは手術によって腸管をお腹の表面に直接出して排泄孔の代わりとすることを言います。
そうなってしまうと、痔瘻の場合は一生、排便のために専用の袋をつけた生活をしていくことを余儀なくされてしまいます。
最近は手術も進歩しているため、そのようになる患者さんは少なくなってきていると言われてはいます。
とはいえ、まだまだ自分の肛門が使えなくなってしまう患者さんも多いそうです。
また、長年痔瘻を放置しておいてしまうと直腸内のトンネルが枝分かれしてしまい、稀にがん化することもあります。
そうならないためにも、痔瘻の症状に気づいたら、迷わず病院に行って治療を受けましょう。
最後に
痔瘻についてお話ししました。
最後に少し脅かしてしまうようなことを言いましたが、みなさんに危険性を訴えておきたかったのであえて書かせていただきました。
どんな病気でも、早期発見・早期治療で自分の体を守ることはできます。
それではまた次回お会いしましょう!
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