嗅覚障害は花粉症 コロナどっち?後遺症の原因は鼻の奥の組織!?

体の不調や病気の雑学
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 新型コロナが流行している現在、匂いを突然感じなくなったとしたら不安ですよね。でもちょっと待ってください。その原因は果たして本当にコロナでしょうか?もしかすると花粉症、ということもあるかもしれません。

今回は花粉症とコロナの嗅覚障害がどうして起こるのかということと、コロナ後の嗅覚障害の後遺症、その原因についてお話しします。

 

花粉症とコロナ、それぞれの嗅覚障害の原因

 花粉症にしろコロナにしろ、嗅覚障害が起こるときは起こってしまいます。でも、花粉症の場合は基本的に後遺症につながるようなことはありません。

何故ならば、花粉症の場合の嗅覚障害というのは一般的に鼻づまりによるもので、鼻での呼吸ができないことによるものだからです。

 一方で新型コロナウイルスが原因の嗅覚障害を起こした方の中には、後遺症に苦しんでいる人がたくさんいます。

これは鼻の奥にある嗅上皮と呼ばれる組織が障害されているためです。呼吸はできても、匂いを感じるために必要な神経やその周辺の細胞がウイルスによって攻撃されてしまうために、匂いを感じられなくなってしまうのです。

画像引用元:社会福祉法人恩賜財団済生会の記事より

この嗅上皮というのは周期的な代謝を繰り返していて、ダメージを受けても数週間もあれば元どおりとなります。インフルエンザに感染した場合にも嗅上皮が剥がれることはありますが、こちらはそのほとんどが代謝によって修復されます。

 

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 ところが新型コロナに感染すると嗅上皮が再生できないほどの深刻なダメージを組織に与える場合があり、それが原因で嗅覚障害の後遺症を残してしまうのです。

東大の研究チームによれば、ハムスターを使った実験で人為的に鼻から新型コロナウイルスを感染させたところ、微量のウイルスであっても感染してから3日後には嗅上皮が剥がれて薄くなり、嗅覚に障害が起こるようになりました。

そして感染からおよそ3週間後、大部分は正常に戻ったものの、一部、元に戻らない部分があったとのこと。

この『元に戻らない部分』。これが多くなることでヒトでも嗅覚障害の後遺症へと発展してしまうのではないかと思います。

 

嗅覚障害の後遺症患者を救う希望になるかもしれない医療技術を考えた

 ところで私は、この記事を書くために調べ物をしていた時、ある可能性に気がつきました。嗅上皮の組織が破壊されて元に戻せない?それならば人工的になら、元に戻せる方法があるではないかと。

それは『iPS細胞』の利用です。患者から採取した細胞を嗅上皮と同じ細胞組織に変化させ、それを患者自身に移植するのです。

もしこれを臨床での治療に使えるようになれば、嗅覚障害の後遺症に苦しむ人たちを救える希望となるかもしれないと考えます。

とはいえ、iPS細胞そのものがまだ実用化に向けての試験段階中なのですが将来的に可能になるのでは?と思えました。

でもその頃にはすでに、嗅覚障害の後遺症を治療する薬ができていてもおかしくなさそうですね(苦笑)

 

最後に

 嗅覚障害の原因についてお話ししました。

 これからのシーズン、花粉症は辛いものですが、咳や息切れ、頭痛や味覚障害などを伴う点がコロナとは異なります。

 花粉症はアレルギー反応のため注意しようと言っても無理ですが、コロナは予防できます。

 手洗い・消毒・密を避けるなどしっかり対策してかからないようにしたいですね。

 それではまた次回、お会いしましょう!

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