サッカリンの危険性とは?実験後に偶然発見された世界初の人工甘味料

添加物などの雑学
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 食品添加物シリーズ第6弾。今回はサッカリンです。世界初の人工甘味料と言われるサッカリン。この危険性について、迫っていきたいと思います。

 

サッカリンとは?

 サッカリンは1878年にドイツ人の科学者であるコンスタンチン・ファールバーグが、アメリカの大学でコールタールから抽出した物質の酸化実験中、実験によって手についた物質に気がつかずに食事をした際、異常な甘さを感じたところから偶然にも発見されました。

その後、彼はその物質をサッカリンと名付け、20世紀にはアメリカにも伝わって第一次・第二次大戦中に砂糖が不足した際、その代用品として用いられました。

その甘さは砂糖の500倍(350〜700倍)とも言われ、甘いのにカロリーが無いことからダイエットコーラなどの食品に利用されて急速に普及するようになりました。

 サッカリンの味の特徴ですが、砂糖よりも遥かに強い甘みと、痺れるような後味が挙げられています。ただ、濃度が高くなると苦味を感じることから、他の糖類と混ぜて使用されています。

また、サッカリン自体は水に溶けにくい性質のため、食品では主にチューインガムに利用されており、他の食品に混ぜる場合には、サッカリン酸ナトリウムとして利用されています。

しかしここまでだと、どう聞いても体に悪そうにしか思えませんね。

コールタール、要するに石炭から出てきた物質に手を加えて偶然できたようなものですし。

 

サッカリンの危険性

 さて、そんなサッカリンの危険性は2つあります。

 

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発がん性

 サッカリンを用いた食品を摂取し続けることによって、膀胱がんのリスクが高まると言われています。が、これはのちにサッカリンの合成過程で出現する不純物が原因であり、サッカリンそのものに発がん性はないと判明したために取り消されることとなりました。

これを受けて一時は全面的に利用を禁止されていたサッカリンですが、アメリカではその後、現在に至るまで大量に使用されています。

一方で日本や中国では食品の安全を維持するためとして、基準を定めて使用量を制限しているほか、パッケージにもサッカリンを使用していることや使用量を明記することとなっています。なお日本では、歯磨き粉に使われることが多いようです。

私としては正直なところ、中国がこれを制限していたとは意外でした。食品に関して、過去にも色々とある国なので・・・。ダンボール肉まんとか、廃油を濾過して食用の揚げ油にしたりとか。

 

肥満・糖尿病のリスク増大

 もうひとつの懸念は肥満になりやすいということです。これは先日記事にしたスクラロースと同じで、カロリーゼロの人工甘味料の宿命とも言えるかもしれません。

サッカリンやスクラロースといった人工甘味料は、脳に対して感覚の乖離を生じさせます。

腸から糖を吸収すると、血糖値が上昇します。しかしその前段階として脳は、甘みを受けると血糖値が上昇すると判断し、血糖値を下げるための準備を始めます。しかし人工甘味料の場合は、吸収されても血糖値が上昇しません。

脳では甘みを感じているのにも関わらず「糖が取り込まれていない!?」と勘違いした脳は「もっと食べろ!」と命令を出します。その結果、過食につながってしまい、肥満や糖尿病につながるとの懸念がされているのです。

カロリーゼロにも関わらず肥満につながるとは、全く何たる皮肉でしょうか。

 

最後に

 サッカリンについてお話ししました。

 どうやらカロリーゼロを謳うものには基本的に肥満のリスクも付いて回るということがわかってきました。

 しかしこの危険性をしっかりと理解した上で過食にさえ気をつければ、そう悪いものではないようにも思えます。

 要するに、自分の意思でいかに節制していけるか。これに尽きるように思いますね。

 それではまた次回、お会いしましょう!

 

 ちなみに前回はこちらです。

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