レギュラトリーT細胞を増やす食品は?少ないとコロナ重症化リスク↑

新型コロナウイルス特集
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 新型コロナ重症化に関わるかもしれないと噂のレギュラトリーT細胞。制御性T細胞とも呼ばれるこの存在は、どんな働きをしているのでしょうか?また、これを増やす食品があるかも調べました。

 今回はレギュラトリーT細胞について調べたことをお話しします。

 

レギュラトリーT細胞(制御性T細胞)とは

 レギュラトリーT細胞(制御性T細胞)は『Treg』とも表記される、体内の免疫系の司令塔であるT細胞の一種です。このTregが免疫系統の中で大きく関わるのは免疫応答。

関節リウマチなどの自己免疫疾患やアレルギー疾患など、免疫細胞が過剰に反応して自分の仲間である通常の細胞たちに対して攻撃してしまうような病気に対して、彼らが暴走してしまわないよう抑えてくれる役割を持ちます。

白血球や樹状細胞から侵入者の報告を受けて(抗原提示)、それを倒す実働部隊であるキラーT細胞たちに対して指示を出すヘルパーT細胞を司令官とするなら、このTregは戦況や諸々の状況を分析してヘルパーTや他の免疫細胞が好き放題に暴れてしまわないよう、冷静に意見したり止めたりする参謀といった立場になります。

ただ、Tregはがん細胞に対する免疫応答も抑制してしまうことで知られています。

どういうことかと言うと、「がん細胞も自分たちの仲間の細胞であるから攻撃する必要がないのではないか」と他の免疫細胞に意見し、彼らも疑問に思いながらもそれに従ってしまうのです。

 

制御性T細胞が少ないと新型コロナの重症化リスクが上がるのはなぜ?

 新型コロナでは、Tregが少ないと重症化しやすいと言われています。この理由はサイトカインという、炎症を起こす物質が出やすくなるため。

通常、ウイルスが体内に侵入した際は、そのウイルスを退治して体を守るためにマスト細胞(肥満細胞)がサイトカインという物質を放出します。

しかし炎症が進んでいくと、「炎症が治まらないんでしょ。だったらもっとサイトカインを分泌しなくちゃ!」とマスト細胞はサイトカインを分泌し続けます。

が、それを続けるうちに段々コントロールが効かなくなり、ウイルスと過剰な戦いを続けてしまいます。

これをサイトカインストームと言い、この状態になるとウイルスのみならず自分の仲間である細胞たちまで巻き込んで傷つけてしまい、さらに過剰な炎症が起こります(新型コロナでは肺炎など)。

しかもこの時、マスト細胞は他の細胞たちから「やりすぎなんだよ、お前!」と苦情を受けても「アタシ、マニュアル通り仕事しただけだもん!」と自分の責任ではないと言い張るから質が悪い。

そこで暴走を抑えるため、しっかりと状況を見極められる冷静なTregという存在が必要になるのです。

これがTregが不足することによる新型コロナ重症化のリスクが増加してしまう理由です。

 

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レギュラトリーT細胞を増やす食品は?

 制御性T細胞を増やすためには、腸内環境を整えることが大事と言われています。ですから、食物繊維や発酵食品を積極的に摂るようにしましょう。

・食物繊維が豊富とされる食品

さつまいも・こんにゃく・ごぼう・みかん・バナナ・しいたけ・しめじ・わかめ など

・発酵食品で身近なもの

漬物・納豆・キムチ・チーズ・味噌・ヨーグルト など

・おまけ:世界の発酵食品

シュールストレミング(スウェーデン)→世界で一番臭いと言われる、ニシンを塩漬けにして缶詰の中で発酵させたもの

ザワークラウト(ドイツ)→千切りキャベツを乳酸発酵させて塩漬けにしたもの。ソーセージなどの付け合わせで出される

アンチョビ(イタリア)→イワシを塩漬け発酵してオリーブオイルなどに漬けたもの

メンマ(中国)→麻竹という種類のタケノコを土の中で乳酸発酵させて作る。正直、発酵食品と知らなかった

臭豆腐(台湾)→納豆菌と酪酸菌で発酵した漬け汁に豆腐を入れて作る。これも匂いと風味がとんでもないらしい

ナンプラー(タイ)→イワシや小魚を塩漬けにして半年から1年、発酵させた魚醤。

ナタデココ(フィリピン)→ココナッツの果汁に酢酸菌を混ぜて作るゲル状の物質。ルパン三世の石川五右衛門が斬れないもの。正直、これも発酵食品とは知らなかった

ベジマイト(オーストラリア)→麦芽を発酵させた、塩辛い茶色のペースト。美味しくはないらしい

 

最後に

 レギュラトリーT細胞についてお話ししました。

 Tregを増やす栄養素として、他にはビタミンDがあります。

 魚介類やキノコなどから摂取できますが、日光浴をすることでも皮膚にあるビタミンDの前物質が変化することで知られています。夏なら5〜10分、冬なら20〜30分程度の日光浴をすると良いでしょう。

 また、適度な運動やストレス緩和も免疫には重要となります。

 それではまた次回、お会いしましょう!

 

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