ロタウイルスの症状は?熱は出る?冬に流行!便の色に要注意!

体の不調や病気の雑学
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 今回は冬に流行しやすいロタウイルス感染症の症状等についてお話しします。乳幼児に代表的な疾患です。

 

ロタウイルス感染症とは

 ロタウイルスの感染によって生じる胃腸炎のことで、3〜5歳までにほぼ全ての小児が感染すると言われています。生後3ヶ月までは無症状が多く、それ以降の感染では何らかの症状を示してきます。

また、何度も感染する可能性を持っていますが、感染の度に症状が軽くなっていくため、年長児や成人の場合は重症となることはほとんどありません。

なお流行する時期は1〜4月です。

 

原因

 ロタウイルスの経口感染や接触感染です。体内に侵入すると、小腸に感染します。その後、ロタウイルスは感染場所となった小腸の組織を破壊します。

小腸の組織が破壊されることで正常な消化吸収機能が損なわれ、そのために下痢を生じます。

また、ウイルスが大腸の運動神経を活発化させることで蠕動運動の異常な亢進を引き起こし、それが原因で正常に水分を吸収できず下痢となる考えもあります。

 

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症状

 感染後、1〜3日の潜伏期間を経てから下痢で発症します。下痢は頻回に繰り返し、その後、嘔吐を伴うこともありますが、いずれも発症は突然です。

便は水様で、米のとぎ汁のような白いものが出ることもあります。長くても1週間で症状は改善してきます。

他にも39℃以上の高熱が出ることが珍しくなく、生後間もない乳児では高度の脱水症状を起こすことがあります。

特に、急性腎不全や脳炎などを稀に併発することがあるため注意が必要です。また、痙攣を起こす場合もあり、これは治りにくく後遺症が残ることもあります。

 

予防

 ロタウイルスの予防には2種類のワクチンがあり、2回接種のものと3回接種のものがあります。いずれも任意で接種可能です。

対象となるのはいずれも乳児で、生後半年くらいまでの間に接種することが望ましいとされています。ただ、どちらのワクチンも1回目だけは生後14週と6日までが推奨されています。

 

 ロタウイルスは感染力が強いので、10〜100個という少ない数のウイルスでも容易に感染します。患者の糞便の中にはおよそ100億個ものウイルスが含まれているため、その処理には十分に注意する必要があります。

症状が治まっても1週間ほどはウイルスを排泄し続けるので、便の処理後の手洗いや消毒は入念に行うようにしましょう。

なおロタウイルスに有効とされる消毒剤は消毒用エタノールや、ハイターなどの塩素系洗剤です。本来は次亜塩素酸ナトリウムを使うのが望ましいですが、家庭では塩素系洗剤等で代用できるということでご紹介しました。

 

最後に

 ロタウイルスについてお話ししました。

 ロタウイルスは感染して発症しても有効な治療薬はなく、対症療法を施しつつの自然治癒に任せるしかない病気です。特に下痢と嘔吐による脱水症状には注意しなくてはいけません。

 あまりにも症状がひどい場合は入院する必要もあるほどの病気です。小さなお子様を持つ保護者の方は、特にお気をつけください。

 それではまた次回お会いしましょう!

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