サリンとは?症状は?オウム真理教の地下鉄テロで使われた猛毒を解説

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 今回はサリンとはどんなもので、どんな症状が出るのかをお話しします。

 サリンといえばオウム真理教の地下鉄サリン事件で使われた毒物。私は当時、幼稚園入園の直前くらいで当時のことは記憶していないですが、それでもニュースなどで度々耳にはしていたのである程度は知っているつもりです。

死者を14人も出した日本最悪の大量殺人事件に使われたこの猛毒の危険性について、お話ししていきます。

 

サリンとは?

 サリンとは有機リン化合物で、神経に作用するガスの一種です。自然界には存在しない人工的な毒物で、1938年にナチス・ドイツによって初めて製造されました。

開発に携わった科学者それぞれから1文字ずつ取って、それを組み合わせた結果『サリン』という名称になったそうです。

ただ、サリンの化学式自体は1902年には公開されており、その実用化に1番速く漕ぎ着けたのがナチの科学者だったというわけですね。さすがドイツ。

「科学力は世界一ィィィィーーーーッ!」も納得ですよ。

なおサリンを開発こそしたものの、戦争中に実戦での使用はしなかったとされています。

この理由はヒトラー自身がWW1の時に毒ガスによって苦しんだ経験があるからで、軍としても連合国軍が所持している毒ガスによる報復攻撃を懸念していたためです。

総統と軍、双方の合意のもとで使用しないということを決定したと考えると、ナチにおいては珍しい事例なのではないかと考えてしまいますね。

 

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サリンによる症状は?

 前置きが少々長くなりましたが、サリンの症状についてお話ししていきます。サリンには皮膚に触れることによる毒性と、揮発したものを吸い込むまたは暴露することによる毒性があることで知られています。

まず皮膚に触れて吸収された場合には、少量であっても死亡するとされています。その量は本当にごく少量で、体重60kgの成人の場合で 1.5ml ほど皮膚から吸収しただけで死亡してしまうほどです。

サリンは揮発性が高く、皮膚から蒸発したものを吸入または暴露してしまうことによる二次的な被害を生じさせることもあります。というところで吸入・暴露毒性の説明に入っていきましょう。

サリンを吸入または暴露した場合には、

瞳孔の縮小(縮瞳という)や吐き気、嘔吐・腹痛・下痢などの消化管症状、胸が圧迫されるような不快感、発汗、だるさ、頭痛、めまい、不安感、呼吸困難、脱力感

などの症状が低量の暴露で現れます。中でも特に縮瞳が特徴的で、サリンが原因と考えるために重要とされています。

高濃度を暴露した場合、重症化の症状として失禁、意識混濁、心肺停止、全身の痙攣を起こして死に至ります。

なおサリンの被害を受けて軽症で助かっても、様々な後遺症を受けることがあります。

そしてそれらがなくなるまでは基本的に入院が必要とされており、また、縮瞳のみが数週間続くこともあるようです。

 

最後に

 サリンの危険性についてお話ししました。

 地下鉄サリン事件は20年以上の時を経てなお、被害者遺族の心に深い傷跡を残し続ける凄惨な事件でした。

 この事件について改めてウィキで読んでいたら、事件の2ヶ月前に阪神・淡路大震災があったことも知りました。

 それを隠れ蓑に他にも様々な計画を進めていたあたりから、犯行の計画性や周到性、どれをとってもオウム真理教はかなりイカれた集団だったんだなと思います。

 それではまた次回、お会いしましょう!

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