今回は朝クモと夜クモにまつわる迷信についてお話しします。
この間、朝にクモが部屋の中に出てきてびっくり。
それで退治しちゃってから思い出したんだけど、退治しちゃダメとかいう迷信があったような・・・?
確かに言われていますね。では今回は、その迷信がどうしてそう言われるようになったのかについてお話ししたいと思います
朝クモと夜クモの迷信とは?
「クモ嫌い!無理!」という人は多くいるでしょう。私はよほど大きなのでもない限り、そこまで驚きはしませんが、それでも退治するのには多少の勇気を必要とします。
うちによく出てくるのは、小さな真っ黒いクモですね。アダンソンハエトリという種類のクモらしいです。俗に家グモと言われているのはこのクモ。
ところで、「朝クモは殺すな。夜クモは殺せ」というような言葉を聞いたことはあるでしょうか?
日本では昔から言われている迷信で、各地に様々な形で伝わっています。
この迷信が広まるようになった理由について、いくつかの説をお話ししたいと思います。
朝クモを殺してはいけないワケとは!?
そもそもクモは、古来から神聖な生き物として考えられていました。そのひとつが、神使(神様の使い)であるということ。
特に関係が深いとされているのが、仏教のお釈迦様。あの世とこの世を糸でつないでいると考えられてきたのです。
地獄に垂らされたカンダタの糸もクモの糸だというのですから、仏陀とクモはまさしく切っても切れない間柄なのでしょう。
また、クモは商売人の間では縁起物として担ぎ上げられていました。
朝にクモを見かけるとその日の商売が繁盛したことから、朝クモはお客さんを連れてきてくれると信じられるようになったのです。
それから、朝にクモを見かけるとその日は晴れになるとも言われています。
確かに私も先日、朝にクモを見かけましたが、その日は日本晴れと言っていい清々しい青空が続きました。これはもしかすると本当にそうなのかもしれませんね。
さらに捕捉するのであれば、朝にクモが巣を作っているのを見られたら尚いいそうです。これはクモは晴天でなければ巣を作らないためだとか。他の虫を待ち伏せするのにも、晴れの日は都合がいいのでしょう。
そのような経緯から、朝クモは吉を運んできてくれる存在として認知されるようになっていきました。
だから「朝クモはむやみに殺してはいけないよ」と言われているのかもしれません。
逆に夜に見かけるクモは、泥棒を招くなどと言われています。これは私も子どもの頃に聞いたことがありました。
夜クモは地獄からの使いと考えられていて、不運を運んでくる前兆として人々に認識されるようになっていきました。
クモは元は益虫だった!?
『益虫』という言葉を皆さんご存知でしょうか?人間に対して害のない虫に対して使われます。
クモも元はその益虫でした。例として家グモを挙げてみます。
家グモで有名なアダンソンハエトリ。家の中で見かけて「気持ち悪い」と思う人もいるかもしれませんが、彼は実は、とっても良いことをしてくれているんです。
その中のひとつが、他の害虫の駆除。
家の中をカサカサと素早く動き回る不快害虫NO.1の座を冠する憎いあんちくしょうや、コバエなどの害虫を捕らえてくれるハンターなんです。ちなみにこんな感じで捕らえます。
このように家の中を歩き回って、害虫がいないかパトロールをしてくれています。
だから彼を見かけても、「いつもご苦労様です」と感謝して、そっと見逃してあげましょう。
ちなみに私は彼を見かけて捕まえた場合は、生きたまま窓から外に逃がしてあげるようにしています。
今回の話で私が思ったこと
朝クモと夜クモにまつわる迷信についてお話ししました。
朝クモは、ともかく縁起物として担がれているんですね。
これからは朝にクモを見かけたら、その日はいい日になるのではないかと思えます。
アダンソンハエトリに関しては、これからは見かけても手出しせずにおこうかなと。
なにせ我が家の平和を人知れず守ってくれていたヒーローですからね。
ちなみにアシダカグモも家グモで有名ですが、彼もまた益虫とされています。
軍曹などと呼ばれているようですねw
それではまた次回、お会いしましょう!
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