今回はタイトルの通りです。不整脈と心房細動。その違いについて、実際に発症して現在も毎月通院している私がお話しします。
不整脈と心房細動の違い
まずは不整脈と心房細動の違いについてお話しします。不整脈とは、色々な種類の脈の乱れる現象を統括して表すための用語です。
通常よりも明らかに早い場合は頻脈、遅ければ徐脈ですが、時に不規則なリズムを刻むこともあります。私の場合は一瞬、脈が飛ぶタイプでした。後で詳しくお話しします。
一方で心房細動も広義では不整脈に分類されるもので、心臓にある四つの部屋のうち、心臓に血液が戻ってくる右心房で起こります。心電図を見ると心筋があまりに速く動いているために、まるで痙攣しているかのようにも捉えられます。
この心房細動は、実は誰にでも起こり得ると言われる疾患で、赤ん坊からお年寄りまで年代は幅広いです。それまで何の異常もみられなかった健常者に、ある日突然起こることもあります。
原因となるのは心臓の基礎疾患や加齢、高血圧、肥満や偏食などからくる生活習慣の乱れ、ストレスや過労、不安、不眠、脱水、発熱など様々。特に若い世代ではストレスによるものが多いそうです。
また、自律神経の乱れも心房細動発症に関わっているとの見解もあります。これもストレスなどが原因で引き起こされます。
私が心房細動を発症した話
ではここから、私が経験した不整脈→心房細動発症のお話に移らせていただきます。
2017年の初春の頃。当時25歳だった私は、毎日激務に追われていました。そのせいかストレスや疲労も溜まっていて、毎日のように、友人に勧められてハマってしまったエナジードリンク『モンスター』を飲んでいたのです。
その頃からでした。時折『トク ン』と、脈が飛ぶような、そんな変な違和感を胸に覚え始めたのです。それでもたまにだったので、誰にも相談することなく放置して、モンスターも飲み続けていました。
それから時は進んで、初夏の頃。日に日に脈の飛ぶ回数が増え始めていくではありませんか。流石に「少し変だな?」とは感じていたものの、忙しくて病院に検査に行く暇もなく、私はそのまま日々を過ごしていくことになります。
そしてついに、Xデイ。しばらくぶりの丸一日の休日でした。家事やら何やらを終えた昼食の後、少し昼寝でもしようと横になり、スマホをいじっていました。
すると突然、『バクン!』と胸に何かを押し付け(叩きつけ?)られたような、今まで感じたことのない違和感が襲いました。その後、明らかに感じ取れる脈の異常。
ずっとバクバクと速く、時折不規則に脈打って、「これやばい、放置したら死ぬかも」と思い、近くの病院に緊急で駆け込みました。
また不思議なことに緊張しつつも驚くほど冷静で、意識ははっきりとしていましたし、心臓が異常な早鐘を打っていること以外は平然としていられたのです。その辺から脳内では心筋梗塞の類ではないなということにも思い至りました。
心筋梗塞などであれば、胸が締め付けられるような感覚や胸痛が出ますし。冷静だったのは脳内でアドレナリンでも出てたんじゃないですかね。
そして病院で心電図検査を受け、心拍数を抑える薬を飲まされた後、結果を医師から説明されました。結果は心房細動。その病院ではこういったケースが少なかったのか、私のような若い健康な人が突然発症するのは珍しいと言われました。
おそらく原因はストレスと過労、脱水。また、エナジードリンクの飲み過ぎも一因でないかとのこと。確かにその頃の私の生活習慣は、それらに当てはまっていました。
実際、それらを是正するために思い切って職場を変えたのですが、それだけでも不整脈の頻度はグンと減り、発作も最初とその数日後以外は、今のところ起こってはいません。
なお2度目の発作時に、担当してくれた医師は別の大病院への紹介状を書いたり、障害者手帳を発行できるようにするか悩んだようです。
ですが上記の通り、生活習慣等の是正によって発作が起こらなくなり、薬も1日1錠飲むだけで効いていたため、その決断は先送りとなりました。
それでも、経過観察や薬をもらうため、また心電図や血圧測定、血液検査などの各種検査を受けるために今も毎月の通院は欠かせない状況となっています。
日々の不整脈対策として私が心がけていること
ここからは私が不整脈をなるべく起こさないように気をつけているポイントをお話しします。
まずは水やお茶を飲んで水分を取ること。水分が少ないと血液がドロドロになります。そうなると血液を送り出すために必要な圧力が高まり、心臓に負担をかけることになってしまいます。
また、それだけではありません。血液がドロドロになることで血栓ができやすくなります。どういうことかといえば、心房細動は心房の筋肉が痙攣するように動くため、血液を送り出せずに滞留してシェイクされてしまいます。するとシェイクされた血液は徐々に固まっていき、固形物を作り出してしまうのです。
それが血管の中を流れて脳血管に詰まってしまえば、脳梗塞に陥ります。ジャイアンツの長嶋茂雄終身名誉監督も、これが原因で血栓が形成されて脳梗塞になったという話はご存知の方も多いでしょう。
もうひとつは、特に冬に気をつけていることなのですが、暖かい部屋から寒暖差のある寒い場所に出ないようにすることです。出るときは、しっかり着込む。これは末端の毛細血管が縮まり、血圧を高めて心臓に負担をかけることで不整脈を誘発してしまうからです。
なおこれはヒートショックと言われる現象で、冬の突然死の原因になることさえあります。こちらの記事で詳しく解説しています。
最後に
不整脈と心房細動について、私の経験談を交えてお話ししました。
どちらも良性の不整脈ですが、放置していると後々、重大な疾患を引き起こしかねませんので、違和感を感じたら私のように放置せず、医療機関にかかるようにしてください。
それとちなみに冒頭の画像は、私が実際に病院で処方してもらって飲んでいる薬です。
それではまた次回、お会いしましょう!
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