海外で接種の始まっている新型コロナウイルスワクチン。日本ではまだ少し先の話ですが、海外では予防接種による健康被害が出てきているようです。
ということで今回は、ワクチンを接種した際の副作用について、現時点で最新の情報をお届けします。
新型コロナワクチンの副作用リスクとは?
現在、日本がワクチン供給を受けることで契約を結んでいるのは、アメリカのファイザー社とモデルナ社のメッセンジャーRNAワクチン、それからイギリスのアストラゼネカ社のウイルスベクターワクチン。
中でもファイザー社のワクチンはその有効率が90%以上と言われていて、これは驚異的な数字。なぜなら、一般的な有効率は例としてインフルエンザワクチンの場合には30〜60%と言われているから。
ところで、ワクチンで起こる健康被害のことを『副作用』と言う方がいますが、これは実は間違い。本来は『副反応』という言葉を使います。これはワクチンによる健康被害の多くは体の免疫反応によって起こるものだから。
この反応には、大きく分けて次の3種類があります。
アナフィラキシーショック
1つ目は接種して数日以内に起こる反応。名前だけなら聞いたことのある方も多いでしょう。スズメバチなどで有名ですね。
これは全身に現れるひどいアレルギーで、皮膚がかゆい、めまいがするなどの症状から始まって血圧低下・失神に至って、最悪は命を落とすことさえあります。
ただ、ワクチンによるものであれば、これまでは100万回に数回程度のレベルでした。
しかしファイザー社のワクチンの最終段階の治験の人数はおよそ4万人。しかもそのうち、半数ほどしか実際にワクチンを接種していないということですから、これではその危険性が見えてくるとは言い難いですね。
実際、イギリスでは接種開始後に2人、アナフィラキシーの反応が現れたという報告も上がっています。
さらに時間が進めば見えてくるものもあると思いますが、ワクチン接種にはやはり慎重な判断が必要になるようです。
神経系の障害
2つめは接種後2週間〜1ヶ月ほど経って現れる反応で、脳炎などの神経障害やギランバレー症候群などの末梢神経麻痺です。
これは例えば脳炎であれば、おたふく風邪のワクチンでは100万回に10回程度起こると言われています。
アナフィラキシーに比べれば多いように感じますが、それでもおたふく風邪のウイルスにかかるよりもおよそ10倍、脳炎にかかってしまうリスクを抑えられるわけですので、このワクチンは接種した方がいいということになります。
なお今回のコロナワクチンでは今の所、これらの症状は見られていないようです。
抗体による感染症悪化のリスク
3つめはワクチンの接種後に抗体ができて、その抗体のために感染症が悪化するというADE(抗体依存性感染増強)と呼ばれる反応です。
これは獲得した抗体が、再び感染した時に悪く作用してしまい、重篤化を引き起こすというもの。
これに関しては、もっと接種が拡大してその後の経過を見ることでしかリスク判断ができない状況です。
最後に
新型コロナワクチン接種に伴う副反応についてお話ししました。
ある専門家によれば、コロナワクチンもインフルエンザワクチンと同様に毎年接種せざるを得ないかもしれないということです。
予防接種リスクと感染リスク。天秤にかけてどちらがより良いかは、私たち自身で情報を得て判断していくしかなさそうですね。
それではまた次回、お会いしましょう!
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