いびきに悩まされているという男性は多いのではないでしょうか。いびきのせいで妻や子供、あるいはパートナーから「夜中うるさくて寝れないんだけど?」と言われても困ってしまいますよね。
では、そんないびきを引き起こす原因にはどのようなものがあるのでしょうか。実は、男性に多いと言われるある危険な病気が潜んでいることもあるのです。
今回はいびきの原因と、その裏に隠れた病気についてお話しします。
いびきはどうして起こる?
いびきは眠っているときに空気の通り道である上気道が何らかの理由で狭くなってしまうと引き起こされますが、この原因には様々なものが関与しています。
体型や体質的なもの
まずは肥満です。太っている人は、脂肪が喉や舌にもついてしまうため、気道が狭くなってしまいます。また、太く短い首の人も上気道の周囲に脂肪が付着しやすくなっています。
後者は骨格なので改善の方法はないですが、前者は運動するなどして痩せることができれば改善の余地はあります。
他にも加齢によって喉の周囲の筋肉が弱ってきていびきをかきやすくなったり、遺伝的なものでは例えば自分の親がいびきをかいている場合に、自分もいびきをかいてしまうことがあります。
それから口呼吸をしている人もいびきをかきやすくなります。口呼吸をしていると舌が後ろに落ち込みやすくなってしまい、気道をふさいでしまうことがあるためです。
日本人は欧米人に比べていびきをかきやすい?
日本人は欧米人に比べると、痩せていてもいびきをかきやすいと言われています。
これは日本人の体型の問題で、欧米人に比べて下顎が小さく、後ろへ下がっています。
そのため舌根が落ち込みやすくなって気道が狭くなり、いびきをかいてしまうのです。
病気が原因と考えられるもの
病気が原因と考えられるものには2つ種類があります。
原因を取り除けば安全なものや、気付かずに発症している危険なものもあります。
単純性いびき症
これはいびきの症状だけが主体となっているもので、睡眠中の呼吸に関しての異常はみられないものになります。何かの病気ではありません。
多くは一時的なもので、健康自体に大きな影響が出ることはほとんどなく、起床時にスッキリと目覚められているのであれば何らの問題はありません。多くは原因を取り除いてさえしまえば解消することが可能です。
ただ、毎日のようにいびきをかいている場合は将来、病気につながる可能性があるので気をつけてください。
就寝を開始してすぐだったり、疲労が溜まっているとき、鼻づまりのあるとき、お酒を飲んで寝たときなどにみられます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は近年注目されだしてきたので、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。文字通り、寝ている間に一時的に呼吸が止まってしまう病気で、体が少しの間、酸欠の状態になります。
その間に眠りが浅くなってしまうので日中に眠気を感じることもありますし、また時には突然死を引き起こすこともあると言われている恐ろしい病気なのです。
そして睡眠時無呼吸症候群の多くは、患者自身にその自覚がありません。
このタイプのいびきには、
- 寝ている間にしばらく呼吸が止まったあと「ガガッ」というような異音とともに呼吸(いびき)が再開
- 朝まで続く
- 仰向けに寝ることでいびきが大きくなる
- いびきに強弱がある
- 最近、急にいびきが大きくなって音の質も変わってきた
などの特徴があります。
そして発症を疑うものとしては、
- 家族や同居人からいびきがうるさいと指摘される。あるいは呼吸が止まっていると指摘される
- 日中の眠気やだるさ
- 起床時に頭痛があったり、体の重だるさを感じたり頭が重たい感じがする
- 熟睡した感じがしない
- 性的な欲求の減退やEDになった
- 夜間に何度もトイレに起きてしまう
- 集中力や記憶力の低下
- 不眠
- 口が渇く
などの症状があります。
さらに、睡眠時無呼吸症候群を発症していることで糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まるということもわかっていて、中でも高血圧を持っている方の10%は睡眠時無呼吸症候群を併発しているとされています。
この2つの合併によって、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まってしまうと考えられています。
そういえば私の父も、高血圧と睡眠時無呼吸症候群を併発していますね。以前に一度、その呼吸音のサンプルを聞いたことがあるのですが、「え、これうちの父親から撮ったん?」と勘違いするほど呼吸音がそっくりでした。
最後に
いびきをかいてしまう原因についてお話ししました。
様々な生活習慣病を引き起こしたり、日中の眠気からくる注意力の低下のせいで事故を起こして死亡するといったようなことが積み重なって、睡眠時無呼吸症候群は寿命を縮める病気と言われているのではないかと私は思います。
重症のものであれば病院での治療が必要となるのですが、なかなか自分では気づけないものです。
パートナーなどから指摘を受けて気になるのであれば、その状況を詳しく医師に説明するため、一緒に医療機関を受診すると良いでしょう。
詳しい説明を受けられれば、医師も程度の判断ができるので、より専門的な治療をすることが可能となり、それが早く治すための最速の方法ではないかと思いますね。
それではまた次回、お会いしましょう!
コメント