LOH症候群の診断基準は?更年期障害は今や女性だけのものではない

体の不調や病気の雑学
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 LOH症候群という言葉を聞いたことはあるでしょうか?耳慣れない言葉だと思いますが、男性の更年期障害とも言われています。今回はその診断基準や原因などについて、具体的にお話ししていきます。

 

LOH症候群とは?

 LOH症候群は加齢による男性ホルモンの減少によって引き起こされる症状の総称です。またその別名を『男性更年期障害』ともいいます。

更年期といえば、従来は女性にのみ起こると思われていましたが、最近では男性にも起こることが認知され始めました。どちらも原因に性ホルモンが関係しているためです。

原因は?

 男性更年期障害は男性ホルモン(テストステロン)の減少を契機に発症します。男性ホルモンは精巣で作られ、筋肉や骨格の維持、脂質や糖代謝の促進、男性の性機能を維持したりと様々な役割を持っています。なお女性でも少量は分泌されています。

男性ホルモンが減少してしまうと認知機能や性欲減退のほか、鬱の症状が出たり、だるさが出たりもします。

減少に関わる最も大きな要因は加齢です。また、ストレスによっても男性ホルモンは減少します。これにはストレスの際に出される『コルチゾル』というホルモンが関わっています。

コルチゾルは性腺刺激ホルモンの作用を低下させてしまうため、男性の機能の他に男性ホルモンを作る機能も低下させてしまうのです。

 

症状は?

 では男性更年期障害の症状はといえば、鬱傾向がみられる、体のだるさや火照り、頭痛、耳鳴り、めまい、筋力の低下、記憶力の低下、骨がもろくなる、性機能の減退などがあります。

また、鬱傾向に関連する症状として、最近元気がなくなった、毎日の楽しみが無い、仕事への意欲が若い頃と比べると衰えてしまったというような考えを持つようにもなっていきます。

このように鬱の症状をみることがあるため、男性更年期障害では鬱なのか更年期障害なのかの判断が難しい場合もあるとされています。

 

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診断基準は?

 男性更年期障害は血液検査によっても診断されます。これは男性ホルモンの減少が引き金となっているところに理由があります。血中のテストステロンの量を測るのです。

これには『総テストステロン量』と『遊離テストステロン量』がありますが、血中の遊離テストステロン量が 8.5pg/ml 以下であれば、治療の対象となります。

 

治療法や日常生活で気をつけることは?

 西洋医学では男性ホルモンの減少が主な原因ですから、それを補充する治療が行われます。

 一方で東洋医学的には、症状から腎は虚して肝は実しているという状態が考えられます。ですので、そこから鍼灸での治療を考えるならば、基本的には弱っている腎経へ補法を施します。

加えてストレスを原因とした肝の実証もある場合は、肝経や胆経に瀉法を施すことになります。

 

 日常生活で気をつけるべき点は、日々の暮らしで、やりがいや充実感といったものを得られるようなライフスタイルの工夫を施すことです。

具体的にお話しすると、ボランティアが良いとされています。ボランティアをすることで人に何かを与え、また人から感謝されることで、自らの存在意義を取り戻すことにつながると言われています。

また、筋肉を使うことでテストステロンが作られますので、適度な運動をすることも大事です。

食品では、ニンニク・玉ねぎ・にら・山芋・オクラなどを食べることで、男性ホルモンが増えると言われています。

 

最後に

 男性更年期障害についてお話ししました。

 特に好発する年齢は50〜60代と言われています。このくらいの年齢が最もストレスが多いとされるためです。

 何か趣味などを見つけてうまくストレスを発散させて、LOH症候群にならないようにしたいですね。

 それではまた次回、お会いしましょう!

 

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