あなたご自身や、お子さんのお口が気づくとポカンと開いていることはありませんか?そのポカン口、放っておくと様々なお口のトラブルの原因になります。お口のトラブルは、全身に影響を及ぼすことさえあるのです。
今回はポカン口の原因と治し方、無意識に口を開けてしまう理由や、簡単に口を鍛えられる体操法についてお話ししていきます。
ポカン口の原因と理由
ポカン口の原因として考えられること。それは口の周りの成長不足にあります。
では、具体的にどんなことが要因となっているのかについて、次からお話しします。
顎の成長不足
現代の子供は口の周りの成長が悪いと言われていて、顎の小さい子供が多いといいます。
顎が小さいと歯並びも狭くなってしまい、収まるスペースがなくなってしまった舌は後ろへ下がっていきます。すると気道が狭くなってしまうため、鼻で呼吸がしにくくなり、次第に口で呼吸を始めます。
口呼吸を続けると舌はさらに後ろへ下がっていき、気道もより狭まります。
こうなってしまうと今度は顎を上げて気道の確保するようになってしまうため、口がポカンと開いた状態になるのです。
口を閉じる筋肉の成長不足
口を閉じるための口輪筋という筋肉が成長していないために口を閉じにくくなり、口呼吸になってしまうことがあります。
これには噛む力も一部関係します。噛む力が弱いと口全体の筋肉や骨が発達しません。
現代の子供は、この噛む力も弱いと言われています。その原因は、食生活の欧米化。子供はハンバーグとかオムライスとか、洋食が大好きですよね。これらの食事は1回でおよそ500回程度の噛む回数です。
それに比べ、伝統的な日本食は1回でおよそ1500回。なんと3倍にもなります。
このような食の変化によって噛む回数が減ってしまい、これが口の周りの成長の妨げとなっているのです。
口呼吸を続けるとどうなるのか?
別に鼻じゃなくても口で呼吸できているならいいんじゃない?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
では、ポカン口となってしまい、口呼吸を続けるデメリットをお教えします。
風邪をひきやすくなる
鼻呼吸であれば、細菌やウイルスなどを鼻毛や粘液がキャッチして、フィルターの役割をしてくれます。ですが口呼吸ではこのフィルターがないため、細菌やウイルスがダイレクトに侵入してくることになってしまいます。
そのため、風邪をひいたり扁桃炎になるリスクが高くなってしまうのです。
虫歯や歯周病になりやすくなる
口呼吸を続けると唾液が乾いてしまい、口内細菌が繁殖しやすくなります。唾液には殺菌作用や、口の中を綺麗にする自浄作用があるためです。
そのため唾液が少ないと増えすぎた細菌によって虫歯や歯周病にかかりやすくなってしまうのです。
口臭が出やすくなる
口呼吸によって口の中が乾くことで、細菌が増えて口臭が出やすくなります。
口内炎ができやすくなる
口呼吸で口の中が乾燥してしまうと、口内の粘膜が傷つきやすくなり、細菌も増えやすくなってしまうため口内炎リスクが高くなります。
いびきや睡眠時無呼吸症候群を起こしやすくなる
前述したように口呼吸をしていると、舌が喉の方へ下がっていってしまいます。すると気道を塞ぐようになり、眠っている間はさらに舌が落ち込むため、これらの症状が出るようになってしまうのです。
学力低下を起こすことも
鼻呼吸と比べて口呼吸では酸素を取り込む量が少なくなります。加えて睡眠時の無呼吸があると、睡眠が不十分になりがちになってしまい、日中も眠くなって集中力を発揮できなくなります。
そのために学力低下を起こすことがあるのです。
歯並びや骨格が悪くなる
子供の頃から口呼吸をしていると、口呼吸しやすいように骨格が変化し、歯並びもそれに伴って悪くなっていきます。
結果、上顎が出っ歯となって下顎が小さいといった特有の顔つきになることがあるのです。
口呼吸の治し方
口呼吸になってしまった場合は、それに気づいたとき、やめるように優しく声をかけて、お子さん自身が治すことを意識するようにしてあげましょう。
それでも治らず日常生活に悪影響がでる場合は、医師や歯科医師への相談が必要となります。
その時はいつ頃から口呼吸を始めたかを伝え、口臭や虫歯など生活に支障が出ていることを何でも相談してみましょう。
ポカン口予防の、お口を鍛えるトレーニング
ここからはポカン口を予防するためのトレーニング法として『あ・い・う・べ体操』を紹介します。
鏡を見ながら口を大きく開けて、大袈裟なくらいに「あ・い・う・べ〜」と言ってみてください。
理想は朝・昼・夜に各10回ずつ。1日30回。夜のオススメはお風呂上がりです。
この体操を毎日続けることで舌が鍛えられて、口角も上がり、かっこいい・可愛い・綺麗な顔になっていきます。ちなみにアンチエイジングにも効果的ですよ。
最後に
ポカン口の原因と治し方についてお話ししました。
口呼吸を続けることは百害あって一利なし。どうしても難しい場合は歯科医師などに相談してみてください。
それではまた次回お会いしましょう!
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