日本には色々な珍しい苗字の方がいますが、一見して読めない苗字もかなりの数が散見されますよね。ということで、今回から私が独断で選んだ珍しい(と思う)苗字のいくつかを五十音順にピックアップしてシリーズ化します!
今回はあ行編です。
ヒントは当てはまる頭文字のみ。ちょっとしたクイズと思って、何と読むのか考えながら楽しんでみてください。
あ
新子
『あたらし』と読みます。アザラシではありません。
現在の奈良県である大和国にあった村が起源とされる苗字で、現在は奈良県や大阪府に多くいらっしゃるようです。
四十物
『あいもの』や『あえもの』と読みます。富山県の地名が起源とされています。富山県や北海道、東京都に多くいらっしゃるようです。
ちなみに『四十』とは『いつでも』という意味を持っています。
安心院
???「僕のことは親しみを込めて『安心院(あんしんいん)』さんと呼びなさい」(このセリフの元ネタについて、詳しくはリンク先参照)
ではなく・・・『あじむ』と読みます。
現在の福岡県の一部と大分県北部だった戦国時代の豊前国宇佐郡安心院荘が起源となった苗字とされていて、やはり起源である大分県や福岡県に多くいらっしゃるようです。
い
斑鳩
『いかるが』と読みます。全国でも50人ほどしかいないと言われる苗字です。
奈良県や兵庫県に起源があると言われていますが、はっきりしたところはわかっていません。やはり起源のためか、奈良県や兵庫県に多くいらっしゃるようです。
石動
『いするぎ』と読みます。
現在の新潟や富山、石川、佐賀、長崎などに起源があると言われています。北海道や富山県に多くいらっしゃるようです。
虎杖
『いたどり』と読みます。
苗字の由来は多治比氏の『丹治』氏からきているとされていて、全国では50人ほど、現在は奈良県に多くいらっしゃるようです。
ちなみに私の実家のある地域の近くには『虎杖浜』という地名があります。これは『いたどりはま』ではなく『こじょうはま』と読みます。『虎杖浜産たらこ』といえば、そこそこ有名でしょうか。
う
鵜養
『うかい』と読みます。同姓の鵜飼と同じ起源を持っているため、こちらを参照すると・・・嵯峨天皇や清和天皇から賜った姓とされる説や、中臣鎌足が天智天皇から賜ったことで始まったとする説などがあります。
鵜養で見ると全国では80人ほどしかおらず、そのうちの半数は東京都にいらっしゃるようです。
羽州
『うしゅう』と読みます。埼玉県に10人ほどしかいない、かなり珍しい苗字のようです。
産屋敷
『うぶやしき』と読みます。現在の和歌山県と三重県南部だった、戦国時代の紀伊国に起源があると言われています。そのためか現在もこの苗字を持つ方は三重県に多くいらっしゃるようです。
え
頴娃
『えい』と読みます。戦国時代の薩摩国にあったとされる郷が起源で、全国で100人ほどしかいない珍しい苗字。中でも鹿児島県に多くこの苗字を持つ方がいらっしゃるようです。
江連
『えづ(ず)れ』や『えむらじ』、『えのれん』などの読み方があります。戦国時代の常陸国や下野国にあった村が起源とされていて、現在は栃木県や東京都、茨城県に多くいらっしゃるようです。
江尾
『えび』や『えお』、『えのお』と読みます。現代の岐阜県である戦国時代の美濃が起源とされていて、起源である岐阜のほか、北海道などにいらっしゃるようです。ちなみに『尾』は小さい開発地を意味します。
お
生出
『おいで』や『おいず(づ)る』と読みます。岩手県に昔あった町の名前が起源とされていて、北海道や宮城県、神奈川県や東京都に多くいらしゃるようです。
小夫
『おぶ』と読みます。現代の奈良県である大和国で発祥したとされる苗字で、全国で30人ほどしかおらず、香川県に多いそうです。
忍海邊
『おしかべ』や『おしんべ』と読みます。兵庫県で10人ほどしか確認されていない、かなり珍しい苗字のようです。
最後に
さて、どのくらい読めましたでしょうか?
たった15個の苗字ですが、読めないものもあったのではないかと思います。
日本人の苗字は本当にややこしい読みが多いので、身近にそういった人がいる場合には間違えてしまわないよう気をつけてください。
それではまた次回、お会いしましょう!
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