今回はデキストリンについてお話しします。原材料を見ると目にすることのあるデキストリンですが、これは何から作られ、どのような作用を持つものなのでしょうか?
また、取りすぎが危険ということ、その理由も、合わせて知っておいていただきたいと思います。
デキストリンとは?
デキストリンはジャガイモやトウモロコシに含まれるデンプンから作られていて、ほんのりとした甘さの物質で、水飴を薄めたような粘り気があります。
実はお米を食べた時、皆さんの口の中でも作られているんですよ。
唾液に含まれるアミラーゼによってデンプンが分解され、デキストリンや麦芽糖が作られています。
お米を噛んでいると甘くなってくるのは、このおかげだったんだ!
デキストリンを原材料として使用する際には、化学合成を使って人工的に作り出しています。
が、食品添加物として指定されたものではなく、あくまでも一食品として利用されています。
デキストリンは何に使われる?
では、デキストリンはどのような食品に利用されているのでしょうか?
先ほどもお話しした通り、水飴のようなとろみがある物質なので各種のお菓子やソース、タレなどに利用されています。
また、粘り気があることから食品の粘度の調整にも利用されています。粉状になっている材料を固める作用が特徴的なので、皆さんも普段からよく見るお菓子などにも利用されるのです。
デキストリンの危険性
デキストリンはデンプンを材料に作られる糖質ですから、取りすぎは危険です。肥満や、空腹時血糖の上昇とそれに伴う糖尿病はもちろん、血圧の上昇や痛風などの生活習慣病の危険が指摘されています。
また、デキストリンを人工的に作る際にトウモロコシを使用することがありますが、この原料の9割以上はアメリカ産です。アメリカ産のトウモロコシは、そのほとんどが遺伝子組み換え作物と言われています。
遺伝子組み換え食品が普及したアメリカでは白血病や自閉症、アレルギーが急激に増えたと言ったデータも報告されています。
必ずしも全てが遺伝子組み換え食品によるものとは言い切れないですが、安全という保証もまたないので、確信が持てるまではなるべく避けるのも1つの策でしょう。
それから、デキストリンによく似たものとして『難消化性デキストリン』というものがあります。トクホの食品などで聞いたことのある方もいると思いますが、デキストリンとは別物です。
難消化性デキストリンは、様々な健康にメリットとなる効果を持っています。
- 中性脂肪および食後血糖値の上昇を抑える
- 内臓脂肪の減少
- 腸内環境の改善とそれに伴う便秘解消
- 各種ミネラルの吸収を促進
デキストリンは唾液に含まれるアミラーゼによって分解されますが、こちらは食物繊維であるため、完全には分解されない=消化されない物質です。
ちなみにこれらの効果はどれも正しいのですが、難消化性デキストリンそのものの効果というわけでなく、食物繊維を摂取することで得ることができる効果とされています。
デキストリンと難消化性デキストリン。混同してしまわないように注意しましょう。
最後に
デキストリンについてお話ししました。
遺伝子組み換えなどの懸念はありますが、取りすぎなければ概ね安全な食品と言えるでしょう。
もう一度言っておきますが、デキストリンと難消化性デキストリンを間違えることのないように!
間違って摂取すると、生活習慣病の魔の手が忍び寄ってきますよ・・・?
それではまた次回、お会いしましょう!
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