今回は熱いものを食べた時に口の中の皮がむけてしまう口の火傷の悪影響についお話しします。
今日、お昼にラーメン屋でラーメン食べてきたんだけどさ。
出来立てで熱々のラーメンをすすると、口の中ヤケドしない?
口の中の皮がベロベロにむけてしまうアレですね。私も熱いものを食べた時にはしょっちゅう経験しますよ。
でも「口の中の火傷なんてすぐに治るしどうってことないや」と思って何度も繰り返すことは、実は危険なんです
マ?どんな危険があるのか教えて
わかりました。では今回は、口の中の火傷を繰り返すことで起こる悪影響についてお話ししましょう
口の中の火傷の危険性とは?
人生の中で、誰しも一度は経験があるであろう口の中の火傷。口の中がヒリヒリして、皮がベロベロにむけて、気持ち悪いと感じた方も多いと思います。
口の中の火傷にはどんな症状がある?
そんな口の中の火傷ですが、どのような症状があるのか。今一度、おさらい・・・というのも変ですが、一緒に思い返してみましょう。
舌のヒリヒリ感
熱いものを食べてまず初めに温度を感じ取るのは?・・・そう、『舌』ですね。
そのため口の中の火傷では大半の場合、舌がヒリヒリして痛くなってきます。
・・・なお私は猫舌のため、熱々のものを食べたり飲んだりするとほぼ確定で舌を火傷します。
カタル性口内炎
口の中を火傷した時、患部が腫れた経験はないですか?これをカタル性口内炎と呼びます。
口の中で炎症が起こっている状態で、腫れることもあれば、ひび割れることもあります。
粘膜組織の痛み
口の中を火傷して、おそらく2番目に多いのはこれではないでしょうか。
口の中の皮がむけてしまい、時にヒリヒリとした痛みを生じます。皮がうまくはがれずに残ってしまうとベロベロになった皮がザラザラとした感じになって居心地が悪く、気持ちが悪いですよね。
それに皮のはがれたところに刺激物が当たるとしみて痛いし・・・。「ほんと、やめてくれ!」ってなりますよ。
水ぶくれ
他の体組織でも火傷をすれば水ぶくれができてしまうように、口の中にもできます。これは逃れられぬ運命(さだめ)なのです。
私も実際に経験がありますが、腫れるだけでなく、なんとなく膨れてぶよぶよとした感じのものを舌で触れることがあります。これが水ぶくれ。気になってもあまり刺激しないように。
何故ならば水ぶくれは細菌感染などから炎症を起こしている部分を守ってくれているから。口の中は雑菌が多いので、水ぶくれが破れてしまうとそれらへの感染リスクも高まってしまいます。
味覚が鈍くなる
舌の火傷に連なることですが、火傷した時に味を感じにくくなった経験はないでしょうか。
今の時勢なら「もしかしてCOVID-19か!?」と思ってしまうかもしれません。ですが安心してください。今回、コロナは全く関係ありません。
舌を火傷して赤くなったり腫れた場合、味を感じる組織である『味蕾』がうまく働かなくなることがあります。
味蕾は舌の表面にある乳頭という組織の間にあるため、乳頭が腫れると味を感じる物質が味蕾へ運ばれにくくなるので味を感じにくくなってしまうのです。
口の中の火傷を繰り返すとどうなる?
口の中の火傷は長くても1週間あれば完治してしまいます。それゆえ、何度も懲りずに火傷を繰り返してしまうこともあるでしょう。ですが、実はここに危険が潜んでいます。
火傷したことによる炎症を修復しようと、粘膜細胞は再生を始めます。しかしこれがあまりにも頻繁に行われていると、再生の過程で突然変異が生じてしまい、細胞ががん化してしまう可能性があるのです。
また、熱い飲食物は口だけでなく、喉や食道も通って行きます。当然、これらの粘膜組織にも刺激が加わるわけですから、咽頭がんや食道がんなどのリスクも必然的に高まることになってしまいます。
今回のまとめ
口の中の火傷についてお話ししました。
何度も繰り返すとがん化の危険性があるので、熱い飲食物を好んで食べるのは避けた方がいいでしょう。
それから熱いものを食べる前には息を吹きかけてある程度冷ましてから食べる。
ご存知とはと思いますが、これも有効です。
ところで日本人はよく、麺類をすすって食べますよね?
欧米諸国ではマナー違反と言われますが、実はあれも熱いものを空気に触れさせることで冷ましていると言われています。
昔ながらの知恵も火傷の防止に活きているんですねぇ。
それではまた次回、お会いしましょう!
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