五大栄養素とその働きの解説と摂取できる食品を紹介します!

食品の雑学
スポンサーリンク

 人体にとって必要不可欠な栄養素。それは三大栄養素。糖質・脂質・タンパク質は聞いたことがあると思います。

ですが他にも、人体にとって無くてはならないものがあります。それはビタミンと無機質です。

これらを合わせて五大栄養素と言いますが、これが一体どういったものかをご存知でしょうか?

今回はこれら人体に必要不可欠な栄養素について、その効果や摂取できる食品についてもお話ししていきます。

三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)とはどんなもの?

 今回はまず、人体のエネルギー源となる三大栄養素についてお話ししていきます。

 皆さんは、身体にとってのエネルギー源となる三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質のうち、どれが最初に身体に蓄えられるかご存知でしょうか?

脂質

 先ほどの問いの正解は脂質です。

 脂質は炭素(C)・酸素(O)・水素(H)からできている水に溶けない分子で、1gあたり9kcalと多くのエネルギーを放出します。

 脂質は細胞膜の構成などにも関与しますが、吸収されるとその多くは『中性脂肪(トリグリセリド)』として、体内の皮下や内臓に蓄積され、体温の維持や内臓保護などの働きにも関係します。

また、細胞膜の成分や胆汁酸、ステロイドホルモンの原料となるコレステロールを肝臓で生み出します。

このコレステロールが血中に多く存在してしまうようになると、血管壁に沈着して動脈硬化を引き起こします。

ただし、コレステロールの全てが動脈硬化を引き起こすファクターとなるわけではありません。

血中濃度が高いと問題となるのは『LDLコレステロール』で、『HDLコレステロール』が高い場合はむしろ良好といっていい状態です。

私は病院で定期的に血液検査を受けているのですが、このHDLの数値が高く出るのでLDLが多少高くなっても問題ないと言われます。

さて、この2つの違いとは一体なんでしょう?

LDLは悪玉コレステロールと呼ばれるもののことで、血管壁に沈着していくのはこちらのコレステロールです。

一方、HDLは善玉コレステロールと呼ばれるもののことで、こちらは血管壁に沈着しないばかりか、余分や血管壁に沈着した悪玉コレステロールを肝臓へ運んで、動脈硬化を抑制してくれるといった作用も持つ優れものです。

 

スポンサーリンク

 

 では、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

まずは食生活を見直してみましょう。

豆腐や納豆など大豆製品に含まれるタンパク質は、コレステロールの吸収を抑えてくれます。

また、オレイン酸の含まれるオリーブオイルなどの植物油や、サンマなどの青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸は、善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロールを減らしてくれます。

次に生活習慣ですが、運動不足や喫煙の習慣があるとHDLコレステロールが低下してしまいます。ですので、喫煙はなるべく控えて適度な運動を心がけましょう。

 

糖質

 体内で最初にエネルギー源として消費されるのは糖質です。糖質は脂質と同じく炭素・酸素・水素からできていますが、脂質とは違い水素と酸素が同じ2:1の割合で含まれているため『炭水化物』とも言われます。

 糖質は1gあたり4kcalのエネルギーを放出し、糖質が足りなくなると次は脂質が分解されてエネルギーを身体に供給します。

 糖質には、いくつかの種類があります。

  1. 単糖類→糖質の最小単位。グルコース(ブドウ糖)・ガラクトース・フルクトース(果糖)などがある
  2. 二糖類→単糖類が2個結合したもの。砂糖の主成分のショ糖(スクロース)や、乳汁に含まれる乳糖(ラクトース)などがある
  3. 多糖類→単糖類が多数結合したもの。デンプン(ジャガイモや米などの主成分の糖)のほか、グリコーゲン(肝臓や筋肉に含まれる)、セルロース(食物繊維の一種)、これらはいずれもグルコースが多数結合したもので、分子構造が異なっている

ヒトはセルロースを分解することができないのでエネルギーにすることはできません。しかし、整腸作用や発がん物質などを吸着して排泄する作用があるため、重要な物質とされています

 

 この糖質の最小単位であるグルコースは、脳が唯一消費することのできるエネルギー源です。

ですから手っ取り早く脳へエネルギー補給をと考えるのであれば、駄菓子の『ラムネ』がおすすめです。何しろグルコースの塊ですからね。

時間がなくて朝ご飯が食べられないという方や、小腹を満たす目的で食べてみるのもいいと思いますよ。糖質なので、作業の合間などであればすぐにエネルギーとして消費してくれますし。

 他の方法では、朝なら時間がなくてもコンビニのおにぎりを1個でいいので食べるといったものがあります。パンではなく、おにぎりです。これは体内でエネルギーに変わる速度が、おにぎりの方が早いためです。

さらに効果を高めたいのであれば、出かける3時間前には起きましょう。人間は一般的に、起床から3時間で完全に目が覚めると言われるためです。

ちなみにこれは私が専門学校に通っていた頃に先生から聞いて、国家試験当日の朝に実践した方法です。プラシーボ効果と気持ちの昂りのせいもあったかもしれませんが、確かにいつもより頭が回転したように感じました。

 他にもグルコースを固めた錠剤のようなものも販売されています。こういったものはエネルギー補給にもなりますが、常備していると低血糖症状を起こした人にも食べさせてあげることができます。

低血糖→特に糖尿病の患者で起きやすい症状で、強い空腹感・冷や汗・動悸・めまい・手指の震えなどがみられ、酷い場合には昏睡などの意識障害を起こす

 なお糖質も、余剰分は肝臓などに蓄積されます。

 

スポンサーリンク

 

タンパク質

 最後はタンパク質です。タンパク質は、炭素・酸素・水素以外に窒素(N)を約16%含んで分子が構成されています。

普段は細胞や筋肉などを作ったり、生体のあらゆる機能を維持するために働いていますが、糖質も脂質も不足した、いわゆる飢餓状態となった時、ついにエネルギーとして分解され始めます。

放出するエネルギー量は糖質と同じく4kcalです。ですが、他2つと比べると代謝効率が非常に悪いという特徴があります。

しかしこれは滅多に起こることではありません。それこそ雪山で遭難したとか、海で漂流したとか、食べ物が一切手に入らず助けが来ない危機的な状況でなければ、まず起こり得ないでしょう。

 またタンパク質には人体にとって必ず必要となる『必須アミノ酸』というものがあり、これは体内では合成できないため、肉や魚、大豆などの食べ物から摂取する必要があります。以下が必須アミノ酸です。

トレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・メチオニン・フェニルアラニン・トリプトファン・リジン

 これら必須アミノ酸を含んだタンパク質の1日あたりの量を表したものを『タンパク質必要量』といい、成人では約1g/kg/日で、乳幼児の場合は3g/kg/日。成長とともに必要量は減少して、18歳で成人量となります。

  

ビタミン・ミネラルについて

 ビタミンは直接エネルギーにはなりませんが、生体の機能を維持する上でとても重要な役割を果たします。

 少量あれば十分に効果を発揮しますが、不足しても取りすぎてもいけないという少し難しい存在です。

 ところで皆さんは、ビタミンに水溶性と脂溶性のものがあることはご存知でしたか?

水溶性ビタミン

 水溶性は聞いたことがある方もいるかもしれません。有名なのはビタミンCです。

 水溶性は文字通り、水に溶けやすく熱に弱いビタミンです。ですのでこれらの野菜は基本的に生で食する方が効率的にビタミンを摂取できます。

ですが、生だと食べるのが大変・・・という方がほとんどだと思いますので、そういう場合には『かさ』を減らすために蒸したり電子レンジでの加熱をしましょう。

この場合だと水を使わないので、含まれているほとんどの栄養素は失われないそうです。

 水溶性ビタミンは身体に蓄積されません。この理由は、例えば栄養ドリンクなどを飲んだ後、尿がいつもよりも濃い黄色になったことはないですか?あれは尿と一緒に、摂取したビタミンB群も排泄されているためです。

ですので摂りすぎる心配はありませんが、常に一定量を摂る必要があります。

水溶性ビタミンには、ビタミンB群、ナイアシン、葉酸、ビタミンCがあります。

 

スポンサーリンク

 

ビタミンB群

 まずはビタミンB群から解説していきます。

ビタミンB1

 主に豚肉や米の胚芽などに多く含まれていて、体内での糖代謝に重要な存在です。

 日常で必要となる糖質の代謝に関わるので、不足するとエネルギーへの変換がされにくくなり、疲労がたまりやすくなってしまいます。また他にも脚気や神経炎、筋力低下を引き起こします。

ですから効率的に摂取するのであれば、豚肉を使ったおかずとご飯を一緒に食べると良いでしょう。

 

ビタミンB2

 豚レバーやうなぎ、牛乳、ほうれん草などに多く含まれ、体内で脂質の代謝に関係する『酸化還元反応』に関与していて、これはスキンケアなど体外からではなく、体内からケアするという意味でのアンチエイジングに関係します。

不足すると、皮膚炎や口角炎を起こします。

 

ビタミンB6

 カツオやマグロの赤身、鶏ささみやレバーに多く含まれ、体内でのアミノ酸の代謝に関わります。

 ですのでタンパク質を多く摂る場合には、ビタミンB6も多く摂ることで、より効果的に体内でのアミノ酸の再合成が行えます。なお不足すると、皮膚炎などを起こします。

 最近は筋トレもブームだったりしますし、トレーニング後にタンパク質と一緒に摂取するのを意識してみてはいかがでしょうか?

 ところで、トレーニング後は30分以内にタンパク質を摂取すると良いそうです。ゴールデンタイムと呼ばれているそうですね。

私がこの知識を得られたのは、『ダンベル何キロ持てる?』というアニメを観たから。

トレーニングしながら、あるいはトレーニングの参考になるアニメを観たい・・・と思っている方にオススメです。

毎回最後に筋トレ講座がある上、その場で一緒に実践できるので、トレーニングのいい参考になると思いますよ。

 

スポンサーリンク

 

ビタミンB12

 牡蠣やアサリ、鯖やホッケなどの貝類や魚類、その他の動物性食品に多く含まれますが、植物にはほとんど含まれません。

 赤血球を生産するために必要とされていて、不足すると悪性貧血を起こします。

 植物にはほとんど含まれないと説明したビタミンB12。ですがこれでは、例えばベジタリアンの方では摂取することができませんね。

では、おとなしく悪性貧血を起こすしかないのでしょうか?

いいえ、そんな心配は要りません。

なぜなら、モロヘイヤ・ほうれん草・ブロッコリーなどの緑色野菜に多く含まれる葉酸というものがあるから。

これもビタミンB12と同じ効果を持っていますから、こちらで補給すると良いでしょう。

 

悪性貧血とは

赤血球の核代謝に異常が生じ、赤血球の発育が阻害され、正常な赤血球を生み出せない巨赤芽球を形成してしまい、それが骨髄によって破壊されてしまう『無効造血』が原因で引き起こされる。

これを『巨赤芽球性貧血』という。

このうち、ビタミンB12や葉酸の欠乏による自己免疫異常によって胃壁の細胞が障害され、内因子が欠乏することで上述の貧血が起こったものを悪性貧血と呼ぶ。

息切れ・動悸・頻脈・めまいなどのほか、胃壁の細胞が消失しているために胃酸が出ず、食欲不振や末梢神経の痺れなどの神経症状も出る

 

ナイアシン

 ニコチン酸とも言われ、たらこやマグロの赤身、鶏胸肉などに多く含まれます。

 体内の各種のエネルギー代謝に関わっていて、不足すると、ペラグラという皮膚炎を伴った神経系の機能障害を起こします。

また、ナイアシンは飲酒で失われやすい栄養素でもあります。

 

ビタミンC

 柑橘系の果物や緑茶、野菜に多く含まれていますが、摂取する最も簡単な方法は市販されているペットボトル入りの緑茶や麦茶などのお茶を飲むこと。これは添加物として、酸化防止剤のビタミンCが使用されているためです。

今度、原材料名の表示を見てみてください。特に緑茶で表記されていると思います。

そしてこちらの方が、アンチエイジングに関係すると聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。その理由はビタミンCには抗酸化作用があるためです。

 コラーゲンなどの結合組織の形成に必要で、不足すると血管壁が壊れやすくなって出血しやすくなる壊血病になります。

 

スポンサーリンク

 

 そういえば『ONE PIECE』のイーストブルー編の時、この病気に罹った海賊がいたことを覚えています。確か果物をルフィ達から貰って助けられていました。

実際のところ、史実にもある大航海時代の頃は、新鮮な野菜や果物を十分に運べないことで壊血病になって亡くなる船乗りが多かったそうです。

  

脂溶性ビタミン

 ここからは脂溶性ビタミンのお話です。脂溶性ビタミンは油に溶けやすいビタミンのことで、こちらは水溶性とは違って体内の脂肪組織に蓄積されやすいビタミン。

ですので、不足よりも取りすぎによる障害が起こりやすいとされます。

脂溶性ビタミンは、A・D・E・Kの4種です。

現役の医療系の学生さん向けの、脂溶性ビタミンの種類の覚え方

A・D・E・K なので並べ替えて →『DAKE(だけ)』と覚えると水溶性と混同しません。

 

ビタミンA

 レバーやうなぎ、にんじんなどに多く含まれ、皮膚粘膜を正常に保つほか、暗い場所での視力を維持するために重要なビタミンです。

 不足すると夜盲症や粘膜障害を生じ、摂取しすぎた場合では妊婦で胎児の奇形を誘発したり、小児では骨に異常が出るようになります。

さらに、急性の中毒症状として腹痛や悪心・嘔吐・めまいなどの後、全身の皮膚の落屑(剥がれ落ちる)が起こるとされています。

それでも懲りずに連日過剰に摂取を続けていると、全身の関節の痛みや皮膚の乾燥、脱毛、脳圧の亢進による頭痛などといった慢性症状が出現します。

なお妊婦の症状の原因は、ビタミンA代謝産物のレチノイン酸であると最近の研究でわかってきたようです。

これらの症状は、普通の食事をしている分には起こる確率は低いですが、ビタミンAのサプリメントを飲んでいる場合や、レバーをよく食べていると起きやすくなると言われていますので注意が必要です。

 

スポンサーリンク

 

ビタミンD

 レバーやイワシ、カツオなどに多く含まれていて、直接食品から摂取する場合と、日光を受けて皮膚でプロビタミンDが変換されることで生成される場合とがあります。

 カルシウムの代謝に重要な因子で、腸からカルシウムイオンを吸収して血中のカルシウムイオン濃度を高める効果があります。

 不足すると、小児では骨が脆くなってしまう『くる病』、成人では骨軟化症、高齢者では骨粗鬆症を起こしやすくなります。また過剰に摂取すると急性腎不全などを起こしやすくなります。

 

ビタミンE

 べにばな油やアーモンドなどに多く含まれ、抗酸化作用を持ちます。

 他にも手足の血流を活発にするので冷え性の人にも効果があり、ホルモンの分泌も整えてくれるため、女性では生理不順などにも効果を発揮することで知られています。

 過剰に摂取した場合、ビタミンEには古くなった骨を壊して吸収をする『破骨細胞』を大きくするという作用があり、これが原因で過剰に骨が壊され吸収されることで、骨粗鬆症になる可能性があることが研究でわかってきています。

ただしこれは、1000mgを超えるような海外製の一部のサプリメントを常用したなどの場合で、日本ではビタミンEの1日の摂取量上限は7mgまでと定められているため、基本的には起こらないとされています。

 

ビタミンK

 納豆やほうれん草などに多く含まれていて、腸内細菌によっても生成されます。

 血液凝固に関係していて、新生児の場合には腸内細菌が発達していないので、欠乏症による頭蓋内や腸管内での出血を生じやすくなります。また、出血後した場合に血液が凝固するまでの時間が長くなってしまいます。

 内出血しやすい人などは積極的に摂取を心がけると良いでしょう。他にもビタミンKの吸収には胆汁が関係しているため、胆嚢・胆道や肝蔵に障害のある方も不足しやすいとされています。

 

スポンサーリンク

 

 ですが逆に、あまり摂取しない方がいいという方もいます。病院で血液凝固阻止薬の『ワーファリン』を処方されている方です。ビタミンKは血液凝固に働くので、摂りすぎると薬の効果を阻害してしまいます。

そういえば父は昔は納豆が好きだったのですが、あまり食べなくなりました。多分、この薬を処方されたからですね。鼻血を出した時などはなかなか血が止まらないと聞きましたし。

 なおビタミンKには過剰摂取による健康への害は報告されていないそうです。

 

無機質

 無機質も人体を構成する上で重要な元素で、各々生体の様々な機能に関与しています。

 今回は最後に、その一部を紹介していきます。

 

ナトリウム(Na)

 ナトリウムは通常、食事をしていれば不足することはほとんどなく、むしろ摂りすぎが問題となります。

 細胞外液の主要な陽イオンで、体液の浸透圧や体液量の調節で重要な役割を果たすほか、神経や筋の活動にも不可欠とされています。

 多量摂取した場合も腎臓で濾過されて排泄されますが、慢性的に過剰摂取していると高血圧の原因となります。

 なお、食事の減塩方法に関しては前回の食生活改善の記事で書きましたので、ここでは割愛させていただきます。

 

カリウム(K)

 ほうれん草や小松菜、アボカドなどの野菜や果物に多く含まれています。

 ナトリウムと協力して、体液の浸透圧や体液量を調節するために重要な存在です。また、むくみを取ったり、血圧を低下させる作用もあります。

 ですので高血圧や高血圧を気にする方は、減塩と同時にカリウムを積極的に摂るようにしましょう。

 1日の摂取目標量は男性で3000mg、女性で2600mgです。

 これは例えば、ほうれん草では茹でておひたしにした場合で、600gと少し食べると男性の場合は目標を達成できます。

具体的にいうと一般的なほうれん草の入っている袋の束を約200gとした場合、3つ分ということですね。

茹でると少し小さくなるうえ、可食部位のみ切り分けて食べるとなると、より正確には袋3つと半分くらいの量が必要になりそうです。

わざわざほうれん草の重さを測ったという方がいらっしゃったので、参考にさせてもらってざっくり計算してみました。

何にしても、食べるのがなかなか大変ということに変わりはないですね笑

 

スポンサーリンク

 

カルシウム(Ca)

 牛乳や乳製品、小魚、海藻類に多く含まれます。

 99%は骨や歯を作るための原料となっていますが、心筋や骨格筋、神経細胞の活動にも不可欠の存在で、血中にも一定量存在しています。

 閉経後の女性の場合では骨の形成が低下するため、骨密度が下がって骨粗鬆症を起こしやすくなります。

 

 ところで骨粗鬆症といえば私が子供の頃、母方の祖母は牛乳が飲めず、かと言って他にあまりカルシウムを含む食品も摂っていなかったのでしょう。よく足が痛いと言っていました。

 すると亡くなった後の祖母の遺灰の足の骨は、一部が無かったそうです。ちょうど小学生になって半年くらいの私は、その遺灰を一瞬しか見ることができずに泣き出してしまったので、後で親から話を聞くに留まりました。

ですが一瞬は見られたので、今も残っているわずかな記憶を探ると、左の下腿あたりの骨が確かに無かったように思います。

 今になって考えると、この原因はカルシウム不足による骨粗鬆症によるもので、高温に耐えられずに脆くなっていた足の骨が燃えてしまったのではないかと考えらえれますね。

  

リン(P)

 魚や乳製品に多く含まれています。日常生活では不足することはほとんどありません。

 骨や歯の形成に重要な役割を持ちますが、核酸であるDNAやRNA、体内のエネルギーの元となるATP(アデノシン三リン酸)の構成成分でもあります。

 もしも不足してしまうと、脱力感や筋力低下、溶血などの症状が生じますが、前述の通り、ほとんど不足することはありません。

 それよりも問題となるのは過剰摂取の方です。現代では添加物にリン酸塩などがよく使われているため、過剰摂取が起きやすくなっています。コンビニ弁当をよく食べる方は気をつけましょう。リン酸塩、入ってますよ。

症状は主に腎臓の障害ですが、あまりにも過剰な場合、血中のカルシウムと結合することで血管の石灰化を起こすこともあります。

リンとカルシウムは血液中で互いにバランスをとって存在しているため、できるだけ同量を摂ることが望ましいですね。

 

スポンサーリンク

 

鉄(Fe)

 レバーや豆類、緑色野菜に多く含まれています。

 赤血球のヘモグロビンを構成する要素として不可欠な物質で、不足するとその形成が障害されて貧血になります。

 一方で過剰に摂取してしまうと、肝不全や心不全などを起こすことでも知られています。

 

亜鉛(Zn)

 牡蠣に多く含まれていて、体内の様々なタンパク質の合成に必要となる物質です。

 不足してしまうと発育の遅れや味覚の異常、貧血、脱毛、生殖機能の低下などを生じます。

 一方、過剰に摂取すると悪心や腹痛、下痢、神経症状のほか、銅の吸収が阻害されることによる銅の欠乏やHDL(善玉)コレステロールの低下、前立腺の肥大や癌などを引き起こします。

 

最後に

 以上で今回のお話は終了とさせていただきます。

 今日のお話が、皆さんの知りたいと思う気持ちの一助となっていれば幸いです。

 それではまた次回、お会いしましょう!

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました