ペットボトルのラベルの材質は?同じプラスチックを分別するワケは?

生活に関係する雑学
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 今回はペットボトルのラベルの材質についてお話しします。私は常々、疑問に思っていました。「なぜ、ペットボトルは分別しなきゃならないんだろう」と。

同じプラスチック製品のはずなのに、わざわざ一手間かけて分けて捨てる理由はどこにあるんだろうと。

今日はそんな疑問をお持ちの方のために、ペットボトルを本体、キャップ、ラベルに分別して捨てなければならない理由についてお話しします。

 

ペットボトルを分別して捨てるワケとは?

 ペットボトルはなぜ分けて捨てなければならないのでしょうか。それにはパーツの素材が関係しています。

どれもプラスチック製品ということで、パーツごとの材料も同じだろうと思われがちなペットボトルですが、実はそれぞれの部品ごとに原料となるプラスチックの種類が違うんです。

原料が違うため、リサイクル後の用途にもそれぞれに向き不向きがあります。

だからペットボトルは面倒でも分別しなければならないのです。

ペットボトル本体の材料

ペットボトルの本体に使用されているのは『PET』。これはポリエチレンテレフタレートという素材で、みんながペットボトルをペットと略して呼ぶのは、実はこれが由来となっています。

軽くて丈夫なうえ、透明性が高く、衛生面でも優れています。耐圧性もあり、食品の包装などに適する素材です。

反面、耐熱性は加工時の条件で大きく異なってくるため、湯煎や電子レンジ調理の際は注意をする必要があります。

 

ペットボトルと呼ぶのは日本だけ?

 ちょっとした豆知識のコーナー。日本ではボトル入りのお茶やジュースなどの容器を当たり前にペットボトルと呼んでいますが、実はこれ、海外では通じません。

『pet bottle』とは和製英語。正式には『plastic bottle』です。

だから海外でペットボトルと呼んでも「?」というリアクションを返されてしまうか、笑われてしまうでしょう。

 

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キャップの材料

 次にキャップ。キャップに使われているのは『PP』。ポリプロピレンといいます。本体とは全く別のプラスチック素材です。

比較的安価に生産できるコスパのいい素材で、とても軽く、耐熱・耐水性に優れます。加工が容易な素材でもありますが、衝撃に弱く、印刷や塗装がしにくいといったデメリットがあります。

ペットボトルのキャップ以外にも、マーガリンの容器や食用油のボトル、ティーバッグなどに使われています。

 

ラベルの材料

 最後にラベル。ラベルは『PS』でできています。と言ってもプレイステーションじゃないですよ!ポリスチレンという素材です。発泡スチロールの材料でもあります。

硬くて透明性に秀でていて断熱性も高く、加工のしやすい素材ですが、その反面、衝撃には弱く、油などに対する薬品耐性も低くなっています

発泡スチロールに油性のスプレーを吹きかけると溶けると言われたりするのはこのためです。

使い捨てのスプーンやコンビニ弁当のケースなどのような、安くて大量生産が必要となる製品によく利用されている素材でもあります。

 

最後に

 ペットボトルを分けて捨てなければならない理由とそれぞれの材質についてお話ししました。

 リサイクルは基本的に、同じ原料のもので分けて捨てることが大切。これは他の素材が混入すると、リサイクルで生成したプラスチックの品質が低下してしまうため。

 リサイクルされると実に様々なものに生まれ変わります。ペットボトルとしての再利用だけでなく、食品トレーの包装、服に使われる繊維類、文房具まで用途は幅広いです。

 高品質な再生産品は、もしかしたら巡り巡って自分のところへ戻ってくるかもしれません。

 それらを利用するためにも、手間を惜しまず分類して捨てることを考えてみませんか?

 それではまた次回、お会いしましょう!

 

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