今回は鉄サビの人体への影響についてお話しします。水道から赤い水が出てきた経験はおありでしょうか?水道管は普通に使っていてもサビが溜まっていってしまうため、それが水に混じって出てくるのです。
では、それを長期間摂取し続けた場合、人体にはどのような影響が出るのでしょうか?
水道から赤い水が出るのはなぜ??
当サイトを利用していただいている読者様の中にも、水道から赤い水が出てきたという経験をお持ちの方はいらっしゃると思います。
なぜ、水道から赤い水が出てくるのでしょうか?それは水道管に溜まっていくとあるモノが関係します。
そもそも水道管は、何を素材に造られているかご存知ですか?
すでにタイトルと冒頭の文でネタバレはしてしまいましたが、ズバリ『鉄』です。この水道管の内部というのは、常に水で満たされています。
鉄にとって水は大敵。だから酸化、つまりサビが進みやすい状態に常にさらされているんです。しかも水の中や周囲には、鉄の酸化を進めていく原因となる酸素もあります。
また、消毒のため必ず水道水に加えなければならない『塩素(カルキ)』。
塩素は酸性の物質ですから、これが強力な酸化剤となり、水道管がサビるのを促していく大きな原因となっています。
それらの要因が重なって水道管内に赤サビができて溜まっていくと、水道から赤い水が出てくるようになってしまうのです。
ところで赤サビといえば子供の頃、学校や公園でブランコの鎖を触った後の手の匂いが私は苦手でした。吐き気を催すあのツンとした嫌な匂い。思い出すと具合が悪くなってきますね・・・。
赤サビ入りの水道水を摂取し続けると?
赤サビはとても脆く水に溶けやすいために、水道水と一緒に流れ出してきます。厄介なのは、ごく少量だと混ざっていることに気がつかない場合があることです。
それで気づかないうちはまだ影響はないのですが、明らかに色が違ったり、飲んだ時に異臭がするような場合の水を摂取しているのであれば、少々注意が必要です。
鉄は赤血球の材料になるなど、人体にとって必要な成分なので摂取してしまっていても問題はないのですが、取りすぎもまた影響を及ぼします。
代表的な疾患として挙げられるのが『鉄過剰症』。鉄分を長期間に渡って必要以上に摂取してしまうと引き起こされます。
鉄が主に含まれているのは、赤血球のヘモグロビンです。ヘモグロビンがあることで赤血球は酸素と結びつくことができ、全身に酸素を行き渡らせることができます。
余っている鉄分は肝臓に送られ、各臓器に貯蔵しているのですが、あまりにもその量が多いと肝臓にかかる負担が大きくなってしまい、肝機能低下のほか、肝硬変や肝がんに繋がることもあります。
また、ホルモンなどの内分泌系にも影響を及ぼし、糖尿病を合併することもある重篤な疾患です。
そのほか鉄の過剰摂取は、皮膚に対して色素沈着を引き起こすこともあります。
最後に
赤サビが人体に及ぼす影響についてお話ししました。
もしも水道から赤茶色っぽい色の水が出てきたら、点検や工事を業者にお願いしましょう。
それが体を守ることにつながります。
そもそも鉄臭い水なんて飲んでいられないと思いますが・・・。
それではまた次回、お会いしましょう!
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