アスパルテーム 果糖ブドウ糖液糖とは?何がそれほど危険なのか?

添加物などの雑学
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 何かと健康にメリットのある発酵食品の中でも、最も手軽に食べられるものといえば納豆やチーズ、ヨーグルトですね。しかし、このヨーグルトに何と、糖尿病や脳卒中につながってしまうリスクのある甘味料が入っていることがあるというのです。

今回はヨーグルトのほか、様々な食品に含まれているというこの2つの甘味料が何なのかについてお話ししていきます。

 

アスパルテーム

 アスパルテーム。これが何なのかというと、食品に使われる添加物の一種である人工甘味料。

最近では『カロリーオフ』とか『糖質オフ』とか、そんな売り文句のついた商品が多く販売されていますね。

実はあれらに入っているのがこれ。その多くは砂糖よりも少ない量で高い甘味度を示します。

アスパルテームは砂糖の実に160〜220倍の甘味度を持つと言われています。それなのにカロリーは砂糖と同じ4kcal。

これだけならば「なーんだ、やっぱ健康に良さそうじゃん」と思う方もいると思います。

ですがアスパルテームは、米国ではこの甘さに疑惑を持った人が『スイート・ポイズン』と呼ぶようなものなのです。

その理由はアスパルテームが代謝・分解された時にあります。

小腸でフェニルアラニンとアスパラギン酸というアミノ酸に分解され、残りがメタノールに分解されます。

それぞれについて、次から解説していきます。

 

メタノール

 メタノールは人体にとって有毒な物質です。戦時中、物資不足に陥った旧日本軍ではお酒の代わりとして飲まれたこともありました。

メタノールはメチルアルコールとも呼ばれ、飲むと失明を起こすこともあることから『目が散る』ということでこのように名付けられたのです。

最悪の場合死に至るメタノールは、酵素によってホルムアルデヒドに分解されます。

ホルムアルデヒドはヒトの粘膜を刺激して、目がチカチカする、鼻水が出る、咳が出るなどの症状を出します。

この水溶液はホルマリンとも呼ばれるので、こちらの方が聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。動物などの標本の防腐処理のために使われている液体です。

ホルムアルデヒドは代謝によってギ酸に変化します。ギ酸とはアリから見つかった酸のことで、もちろん人体には有毒です。

失明の主な原因はこれ。視神経に作用する働きを持つことと、代謝に使う成分が網膜に多く含まれているからです。

 

アスパラギン酸

 アスパラギン酸は人体にとって必要となるアミノ酸の一種です。ただ、必須ではないので、必ず取らなければならないというものではありません。

興奮性神経伝達性物質とも呼ばれ、過剰に摂取すると興奮毒となって、神経細胞にダメージを与えてしまいます。

 

フェニルアラニン

 フェニルアラニンは神経伝達物質の一種で、脳内でノルアドレナリンとドーパミンに分解されます。どちらも脳を覚醒させ、多幸感を与えるホルモンです。

どちらも体内にある物質ですが、フェニルアラニンを単体で過剰摂取してしまうと脳細胞を過剰に刺激してしまい、時に死に至るような毒性さえ持っています。

つまり、摂取するだけで強制的に「ウェーイwww」状態になってしまうのです。

そのせいか、症状として頭痛や躁鬱、知能低下など脳への影響が懸念されているほか、暴力性が高まるといったことが言われています。

 

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果糖ブドウ糖液糖

 果糖ブドウ糖液糖は異性化糖とも呼ばれ、果糖またはブドウ糖を主成分とする糖のことを言います。

原材料に使われるのはサツマイモやトウモロコシ、ジャガイモなどのデンプンで、これを酵素を使って糖化したあと、さらにその一部を別の酵素で異性化させたものとなります。

異性化→ある分子が、原子構造は変えずにその配列(並び順)を変えて別の分子になること

果糖が多く含まれる製品はいくつかあり、砂糖よりも価格が安いので、私たちの身近にある食品にも多く使用されています。

例としてコーラなどの炭酸飲料やスポーツドリンク、ドレッシングなどがあります。

 

何故、糖尿病のリスクが上がるのか?

 ここからはどうして異性化糖を摂ることで糖尿病に繋がるのかをお話しします。

 果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖は、食事や飲み物から摂取しても分解されず、直接腸から吸収されます。そして血液中に入ると多くはそのまま細胞に取り込まれていくのです。

これには通常のブドウ糖のようにインスリンが関与することはありませんが、吸収されなかった残りの果糖は肝臓で、一部はグリセリドという中性脂肪に変化して脂肪細胞に吸収されます。

そして、さらに一部はブドウ糖へと変化して、細胞に吸収されます。

ただそれは、インスリンがきちんと機能すればの話。

糖尿病には、1型と2型があることをご存知ですか?

1型は自己免疫異常やウイルス感染などが原因となるもので、2型は遺伝や生活習慣に起因するものです。

今回の場合は後者。前者は膵臓が破壊されるなどしてインスリンそのものが出せなくなることによるものなのですが、後者の場合はインスリンを出す膵臓とインスリンの受容体が機能低下を起こしてしまうのです。

どういうことか説明すると、2型糖尿病では下の図のようなことになっているということです。

左上の四角が膵臓、下の四角は細胞です。

  1. 血液中に過剰に糖があるような状態になると、まず膵臓に向けてインスリンを出すようにお願いを出します。
  2. そのお願いを受けて膵臓はしこたまインスリンを出し、それを受け取った細胞は糖を自身の中に溜め込んでいきます。
  3. が、その許容量を超えてしまうと、細胞は「お腹いっぱいだよ。もういらないよ」とインスリンと糖を受け付けなくなります。
  4. しかし、それでもまだ血中の糖は多いわけですから、膵臓にもっとインスリンを出すようにお願いが出され続けます。
  5. すると膵臓もオーバーワークで疲れ果ててしまい、「もうゴールしてもいいよね・・・」と言った具合にインスリンを放出しなくなります。 
  6. 結果、高血糖を起こして尿中へ糖が排泄されてしまい、糖尿病となってしまうのです。

 つまり炭酸飲料などから果糖ブドウ糖液糖などを取りすぎると、最後にはこのようにインスリンの働きが低下してしまいます。

そして吸収されなかった糖が悪影響を及ぼし、ゆくゆくは動脈硬化や網膜症などにつながり、やがて脳梗塞や失明などにつながっていくのです。

ですから、これらの糖の取りすぎには気をつけなければなりません。

 

果物に含まれる果糖は大丈夫なのか?

 では果物は?と思われることもあるでしょうが、実は果物にはそれほど多くの果糖は含まれていません。

よって、普通に食べている分には何ら問題はなく、むしろ食物繊維やビタミンが豊富に含まれるので食べるなら果物の方が良いのです。

 

最後に

 アスパルテームと果糖ブドウ糖液糖についてお話ししました。

 人工甘味料はアスパルテーム以外にも様々なものがありますので、また記事にしてみたいと思います。

 それではまた次回、お会いしましょう!

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