コロナ禍のおうち時間が増えたせいで、スマホを手放せなくなったという方は多いのではないでしょうか。
実は今、高齢者にスマホ依存による認知症のような症状が現れ始めているといいます。また、これは決して高齢者に限った話ではなく、若者もかかり始めているそうです。
今回はスマホ認知症が何なのかというお話と、その原因や症状と改善方法、スマホに依存してスマホ認知症の危険がないかの自己チェック用項目を用意しましたので、紹介します。
スマホ認知症とは
スマホ認知症はスマートフォンや他のIT機器への依存によって脳の機能が低下してしまうことで、人の名前が出てこなかったり物事を思い出すことが難しくなる現象をいいます。スマホの使用時間が長いほど比例的に脳機能が低下し、記憶することや思い出すといったことができなくなっていくのです。
その結果として、仕事で取引先の名前を思い出せなかったり、忙しさで会えなかった友人や知人の名前を思い出せなくなったり、といったことが起こっているようです。
また、スマホなどから出ている光であるブルーライト。これも体に悪影響を及ぼします。眠る前にこの光を大量に浴びてしまうと睡眠に関わるメラトニンというホルモンの分泌量が低下してしまいます。すると寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めてしまうといったような質の悪い睡眠の原因にもなります。
これがきっかけでさらに脳の情報処理能力は低下し、物忘れがもっとひどくなるという悪循環が起こってしまうのです。
スマホ認知症の起こる原因は?
原因のひとつとして現在考えられているのは、スマホなどの画面を注視してしまうこと。
テレビよりも近距離で画面を長時間に渡って見てしまうと、眼球の運動する範囲が狭まり、画面以外への注意が届きにくくなります。
私たちは目を動かすことで、外界の様々な情報を視覚的に得ています。またそれによって、脳も刺激されているのです。したがって『目を動かさない=脳への刺激を自ら抑えてしまう』ということに他なりません。
すると使われなくなった脳の機能は衰えていってしまいます。
スマホ認知症の症状は?
第一は、前述した記憶力に関することと不眠に関することですが、実は他にもあります。
スマホを使い続けるということは、外出しなくなりますね?そんな生活が続くと、段々と外に行くことが面倒臭くなってしまい、日光にも当たらなくなるためビタミンDが体内で生成されなくなります。
ビタミンDが生成されないということは、カルシウムの吸収がしにくくなるということですから、特に高齢者であれば骨が脆くなって骨粗鬆症や転倒した際の骨折などに繋がりかねません。また、うつ病との関連性も指摘されているので、その発症をする可能性も高くなってきます。
また最近の話では、ビタミンDが不足していることで新型コロナウイルス感染の際に重症化しやすいという研究データも出ていますから、やはり不足は避けたいところですね。
治療は可能か?
結論から言うと、通常の認知症とは原因が完全に別のものですので治療というか改善することは可能です。
スマホ認知症だと思われる判断材料は、1日中スマホばかり見ていること、かつ、前述したような症状が見られる場合です。
また、家族がスマホ依存による認知症かもしれないと思ったら、無理にスマホを取り上げないことに留意してください。無理に取り上げると禁断症状から暴れたり、鬱になるなどの危険なことが起こり得るためです。
この場合は必ず、物忘れ外来などの専門医に相談するようにしましょう。
改善方法は?
では、スマホ依存やスマホ認知症を改善するにはどうすればいいのでしょうか。
休息時間を設ける
スマホを使用していると、どうしても目や脳に疲労を残します。ですから、スマホやIT機器に触れない時間を1日の中で必ず設けるようにして、目や脳を休ませてあげましょう。
また、似たような改善対策の方法としては、スマホを使わないためのルールを設けるというものもあります。
トイレにいる時間、お風呂の時、寝る1時間より前にはスマホに触らない、などといったようなルールを自分の中に設けて、なるべくスマホを遠ざける時間を作りましょう。
私は仕事中はスマホを近くに置かず、LINEの通知音以外は基本、聞こえたとしても無視するようにしています。大概はゲームアプリの通知だったり、メールで送られてくる広告などの通知とわかっているからです。
おや?そこのあなた。「このぼっちめ」と思いましたね?
いいんですよ。スマホなんて、各種連絡とTwitterのROMとゲームさえできていれば・・・ね(遠い目)
すぐに検索するのを控える
PCなどの普及によって、今ではわからないことがあればすぐに調べられる時代になりました。ですが、何でもかんでもすぐに検索に頼るという考えを改めるようにしてみましょう。
例えば、わからない言葉は紙の辞書で引いてみるとか、旅先で迷ったら現地の人に声をかけて聞いてみるなど、スマホに頼らなくとも解決できる方法はいくつもあります。
私もコロナ前ですが、実家の家族を連れて旅行に行った時はスマホだけでなく、現地の駅員さんや空港の人たち等に色々と聞いて歩き回りました。
スマホ認知症危険度チェックをしてみよう!
次に挙げる項目が多いほど、スマホ認知症の危険度が高いとされています。
さて、あなたはいくつ当てはまるでしょうか?
行動チェック表
・常に手に取れる場所にスマホがある
・時間が空くと、ついついスマホをいじっている
・わからないことはすぐに、スマホで検索検索ぅ!
・シフト表や時刻表など、記憶したいことはメモでなく写メで記録する
・初めて行く場所にスマホなしでたどり着くことができない
・基本的に辞書を使った調べ物はしていない
・年がら年中時間に追われている
・最新の情報や流行、トレンドに乗り遅れると不安
・着信音や通知音が幻聴として聞こえることがある
・寝る直前までスマホをいじっている
脳機能のチェック表
・友人や同僚の名前がすぐに思い出せない
・最近話題になったニュースを3つ挙げられない
・漢字が書けなくなった/ど忘れしてしまう
・わかんなかったらスマホで検索するから、いちいち覚えてなくても良いやと思っている
・道が覚えられなくなった
心身の健康度チェック
・慢性的な睡眠不足
・頭痛やめまい、肩こりがあって体調が優れない
・好きだったことに興味がなくなった
・些細なことで落ち込んでしまう
・季節感がなくなって、四季にも鈍感になった
最後に
スマホ認知症についてお話ししました。
最後のチェックですが、私は8個ほど当てはまりました。予備軍になってしまいそうです。
私の場合はおそらくスマホよりもPCに依存する時間が長いせいだと思います。
皆さんもお気をつけください。
それではまた次回、お会いしましょう!
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